研究分担者 |
呉 柏均 華東理工大学, 工商経済学院, 副教授
張 楽天 華東理工大学, 文化研究所, 副教授
厳 善平 桃山学院大学, 経済学部, 助教授 (00248056)
大島 一二 東京農業大学, 農学部, 助教授 (40194138)
上田 信 立教大学, 文学部, 助教授 (90151802)
加藤 弘之 神戸大学, 経済学部, 教授 (70152741)
杜 進 北九州大学, 産業社会研究所, 助教授 (00207515)
中兼 和津次 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80114958)
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研究概要 |
1.地域経済長期統計データベース整備:(1)前年度に引き続き,調査対象地域における県,郷鎮・行政村(集落)・農家各レベル統計資料の収集・データベース化を進めた。またデータベースの信頼性向上のため,各統 計系列の整合性にかんするチェック作業を慎重に行った。とくに同一統計指標にかんする異なった系列の相互 参照,制度的背景等についての関係者にたいする聞き取りなどを通じて,時系列統計の連続性を確保することに重点がおかれた。(2)ただし1949年以前の時期にかんする資料の所在,利用可能性にかんする系統的調査に着手する余裕はなかった。また急速に変化しつつある調査地域の経済社会の実態を継続的に記録するとともに,将来の追跡調査を可能とするような体勢づくりを進める必要がある。以上は今後の課題としたい。 2.データ分析:収集した統計資料の整理・分析を通じて,養蚕と稲作そして自動車関連の郷鎮企業を中核とする調査地域の経済循環構造が明らかになった。また養蚕をめぐる地域封鎖主義の問題など調査地の経済的特徴を理解するうえで重要な研究トピックを見いだすことができた。さらに1996年はちょうど郷鎮・村両級の幹部改選の時期に当たっており,その改選経過にかんする聞取調査から,郷鎮企業の経営状況が調査地の政治動向にも大きく影響していることが分かった。 3.研究者派遣と交流:日本側研究分担者を2回に分けてのべ7名派遣し(他に現地参加2名),前年度に引き続き資料調査・聞取調査を行うとともに,上海においてワークショップを開催し,中国国内の関係研究者に研究状況を紹介するとともに,広く意見を交換した。
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