研究課題/領域番号 |
07041059
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
農業経済学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
伊東 正一 鳥取大学, 農学部, 助教授 (30222425)
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研究分担者 |
LIVORE Alber アルゼンチン国立農業研究所, 研究員
津野 幸人 鳥取大学, 名誉教授 (00036287)
山路 永司 東京大学, 農学部, 助教授 (10143405)
加古 敏之 神戸大学, 農学部, 教授 (00121533)
稲本 志良 京都大学, 農学部, 教授 (80026468)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | ジャポニカ米 / 流通 / 潜在的生産能力 / 世界 / World |
研究概要 |
今年度の調査は米国(カリフォルニア州とア-カンソ-州)、フィリピンのネグロス島、エジプト、マダガスル、中国(黒龍江省、江蘇省、広東省、北京)、オーストラリア(主要都市)において行った。1997年の生産は世界で大きく増加し、価格も低迷する兆しが見える。世界中において国内自由化が急速に進みつつあり、各国の生産コストの低減と販売競争力は大きく促進されている。また、質と量に関する潜在的生産能力も米国でより鮮明になってきた。 各国の状況は次の通りである。米国のア-カンソ-州ではコシヒカリに対し、日本の技術(中干し灌漑)を2年間にわたって導入し、これまでのイネの倒伏を克服することができた。これにより味の向上も期待できる。一方、カリフォルニアのコシヒカリは「全部倒伏する』(加州稲作研究所)という状態である。 エジプトでは国内自由化がほぼ完成の時期にさしかかっているが、自由化対策が導入された1990年頃から単収は増加し、現在では当時に比べ約25%増え、1ha当たり精米で4.8トンである。自由化政策による効果が大きことを物語っている。マダガスカルは山間地が96%を占める山国である。しかし、生産面積はアフリカでは最大の130万haを誇る。標高が高いため、気侯は温暖でジャポニカ米の潜在的生産能力は大きい。単収は現在の平均で1tにも至らないが、SRI方式という新しい栽培技術の導入で数倍に増加することが判明した。政府もSRI方式の普及に力を入れている。 中国では黒龍江省の稲作面積が1997年には140万haに達し、1990年以来に比べ2倍となっている。1980年が20万haであった時に比べるとこの17年間に7倍に増加している。また、生産組織の変化は著しく、中国の至る所で借地による生産面積の拡大(20〜30haの規模)がみられる。
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