研究分担者 |
ちょ 斗燮 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (20262834)
玉木 欽也 青山学院大学, 経営学部, 教授 (40188420)
園田 茂人 中央大学, 文学部, 教授 (10206683)
安西 幹夫 福島大学, 経済学部, 教授 (60202777)
佐久間 賢 中央大学, 総合政策学部, 教授 (30247308)
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研究概要 |
平成9年度は,主として夏に欧州所在の日系企業調査を行なった。なるべく多くの企業を訪問できる様,3グループにわかれ,ドイツ,オランダ,ベルギー,英国,スペインの日系製造会社・地域統括会社においてインタヴュー調査を実施した。さらにメンバーの一人が,同じ調査の為,秋に,フランス,イタリーに出張した。こうして欧州所在の合計36の日系企業について調査を行なうことができた。なお平成7年度に十分調査できなかった台湾の日系企業4社についても訪問調査を行なった。 調査によって,改めて強く認識した事は,欧州と一口に云っても国別に相当多様である事,しかも米国と比較した場合相対的に異なる,いわば欧州的特性が機能しているという事である。例えば前者については,人事労務慣行が国により若干異なる事,後者については,自動車産業の場合日本と違った意味で部品メーカーの組立メーカーに対する交渉力が強い事,あるいは必らずしも業績主義一本の人的資源管理は定着しがたい事をあげる事ができよう。 今日米国企業にくらべグローバルレベルでの競争優位は一般には若干落ちるとはいえ,欧州市場では伝統的な強味と保持しており,この意味において日系企業が現地条件をどこまで学習し,移転している日本型経営との接合をはかっていくかが,鍵であろう。 なお9年度は,本プロジェクトの最終年度でもあり,今まで東アジア,米国いついて行なった日系企業調査との比較も試ろみた。
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