研究分担者 |
早坂 忠裕 東北大学, 理学部, 助教授 (40202262)
梶川 正弘 秋田大学, 教育学部, 教授 (20042319)
桜井 兼市 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50002613)
遊馬 芳雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10183732)
上田 博 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80184935)
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研究概要 |
北極圏の水循環・エアロゾル等の物質循環,低音下での雪結晶の形成メカニズムの解明のために,スカンジナビア北極圏のスウェーデン・キルナのスウェーデン国立宇宙物理学研究所において,Xバンド鉛直ドップラーレーダー,レーザー・シ-ロメーター,マイクロ波放射計,全天日射・長波放射計,メソネット気象観測,エアロゾルサンプリング,それに,雪結晶の地上観測を1997年12月14日から1998年1月20日まで行った.観測期間を通して暖冬であったが,さまざまなタイプの降水現象を観測することができた.12月中は快晴時が多く,あまり降雪現象は観測されなかったが,1月に入ると休むことなく降雪が続き,強度は弱いが10分程度の強弱を持つ山岳性の降雪現象や,ノルウェー海を進行する低気圧に伴う背の高い降水エコーを持つ降雪現象を観測することができ,観測時間は600時間を超えた.これらのデータは現在解析中である. 一方,マイクロ波放射計による水蒸気量および雲水量の観測から,以下のことが明らかになった. 1)水蒸気量の鉛直積分野は,快晴時の0.4cmから降雪時の0.7cm,濃密雲粒付雪結晶や霰の降る時には,1.0cmに達し,幅広い変動を示した. 2)雲水量(鉛直積分値)は,雲粒付雪結晶の時は,0.01cm以上となり,霰の時には0.04cmまで増加した.また,降雪をもたらす=乱のタイプにより大きく変動することが分かった. 雪結晶の観測では偏光顕微鏡により35m/mフィルム95本,レプリカは500枚作成することができた.各種の低温型雪結晶の他,針状結晶から霰まで,ほとんどの結晶形を記録することができた.
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