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1995 年度 研究成果報告書概要

北極域における上部成層圏オゾンの研究観測

研究課題

研究課題/領域番号 07041080
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分学術調査
研究機関国立極地研究所

研究代表者

岡野 章一  国立極地研究所, 研究系, 教授 (10004483)

研究分担者 GERNANDT Har  アルフレッドウェーゲナー極地海洋研究所, 上級研究員
矢島 信之  宇宙科学研究所, 教授 (30200489)
中島 英彰  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (20217722)
小池 真  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (00225343)
近藤 豊  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20110752)
田口 真  東北大学, 理学部, 助手 (70236404)
福西 浩  東北大学, 理学部, 教授 (90099937)
研究期間 (年度) 1995
キーワードオゾン / 微量成分 / 成層圏 / 気球 / FTIR / 北極 / スピッツベルゲン / キルナ
研究概要

1.1995年度にノルウェー領スピッツベルゲン島ニーオルスンにおいて光学オゾンセンサーをBT-5型高高度気球に搭載し北極域夏季の成層圏オゾンの高度分布観測を行った。放球は4回行われデータのテレメトリー受信はデジタルラジオゾンデを使用してマルチチャンネルのPCMデータ伝送で行われ安定したデータ受信に成功した。今回の放球実験では、上空で気球が満膨張した場合の気球からの太陽反射光が光学センサーに入射してノイズの原因となることを防ぐための改良をセンサーに加えて観測を行った。この放球観測には観測人員2名を現地に派遣し、4回の放球観測は以下のように実施され、いずれの観測も良好なデータが取得された。
同乗ECCは光学オゾンセンサーを搭載した気球に電気化学オゾンゾンデを同乗して比較観測を行い、ゴム気球ECCはゴム気球で電気化学オゾンゾンデを同時刻に放球したことを示す。
2.1996年3月にスウェーデン・キルナの宇宙物理研究所(IRF)においてFTIR(フーリエ赤外干渉分光計)を用いて、北極域冬季の成層圏大気微量成分の地上観測を行った。この地上観測では観測人員1名を現地に派遣した。観測は、太陽を光源として微量成分の赤外域の分子吸収線のプロファイルの測定をFTIRを用いて高波長分解能で実施した。観測はオゾン化学に関わる分子を対象としてHCl、HF、HNO_3、O_3、CIONO_2、CH_4、およびN_2Oについて行った。
3.北極域での成層圏オゾン観測結果についての検討を以下のように行った。但し1996年3月のキルナでの地上観測については本報告記入の段階でまだデータ整理が完了していないのでここでは割愛する。
(1)光学オゾンセンサーと電気化学式オゾンゾンデの同時観測結果を比較すると、高度約30km以下ではオゾン高度分布にみられる半値幅約1km程度の構造まで両観測結果はよく一致するが、高度約30km以上では電気化学式オゾンゾンデでは高度が高くなるにつれてオゾン数密度がほぼ単調に減少する一方、光学オゾンセンサーの観測結果には高度約40km付近に明らかなオゾン分布の構造がとらえられている。これは、電気化学式オゾンゾンデはポンプで大気を吸引するために高高度でのポンプ効率の低下により正しい結果が得られなくなるのに対し、光学オゾンセンサーは高度約40km以上の成層圏上部まで観測が可能であることを示している。
(2)1995年度を含めて過去2回にわたり、気球搭載の光学オゾンセンサーにより北極域夏季の成層圏上部までのオゾン高度分布が得られた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 岡林,昌宏、田口,真、岡野,章一、福西,浩: "高々度気球搭載光学センサーによる成層圏オゾンの観測" 宇宙科学研究所報告 特集. 32. 105-111 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 岡林,昌宏、田口,真、福西,浩、岡野,章一、H.Gernandt: "高高度気球による北極圏および日本上空上部成層圏オゾンの観測" 大気球シンポジウム報告. 平成7年度(印刷中). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Okano,S.,M.Okabayashi,H.Gernandt: "Observation of ozone profiles in the upper stratosphere at Ny Alesund using a UV sensor on board a light weight high altitude balloon" Proc.Int.Symp.Environmental Res.in the Arctic. (投稿中). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Okabayashi, M., M.Taguchi, S.Okano, and H.Fukunishi: "Observation of upper stratsopheric ozone by balloon-borne optical ozonesondes" ISAS reort. 32. 105-111 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Okabayashi, M., M.Taguchi, H.Fukunishi, S.Okano, and H.Gernandt: "Balloon-borne observations of upper stratsopheric ozone in the Arctic and Japan" Proceedings of Balloon Symposium/ISAS. (in press). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Okano, S., M.Okabayashi, and H.Gernandt: "Observation of ozone profile sin the upper stratosphere at Ny Alesund using a UV sensor on board a light weight high altitude balloon" Proc.Int.Symp.Environmental Res.in the Arctic. (in press). (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1997-03-04  

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