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1996 年度 実績報告書

西太平洋地域中央部への高性能地震観測網の展開

研究課題

研究課題/領域番号 07041092
研究機関東京大学

研究代表者

武尾 実  東京大学, 地震研究所, 助教授 (00197279)

研究分担者 坪井 誠司  防衛大学校, 地球科学科, 助教授
鷹野 澄  東京大学, 地震研究所, 助教授 (80134659)
山田 功夫  名古屋大学, 理学部, 助教授 (60022670)
森田 裕一  東京大学, 地震研究所, 助教授 (30220073)
深尾 良夫  東京大学, 地震研究所, 教授 (10022708)
キーワード広帯域地震観測 / 西太平洋
研究概要

本研究計画の第一の目的であるパラオ諸島への広帯域高性能地震観測点の建設は無事終了した.観測点はパラオ共和国コロール島内の中心部に位置する.旧日本軍の防空壕を改修・整備し中に地震計室とデータ収録室を設け,電話回線を利用したダイヤルアップによるデータ回収及び現地での磁気テープ収録が出来るようになっている.地震計は防空壕奥の部屋をドアで仕切り,中に地震計台を作って設置してある.地震計室の上には少なくとも1m以上の土が被さっており,さらに部屋の前後を計3枚のドアで仕切って温度変化を抑えるようにしてある.1996年3月には同観測点に広帯域高性能地震計を設置し観測を開始した.また,パラオコミュニティーカレッジ(PCC)の研究室にもデータ収録のための装置を設置し,ダイヤルアップによるデータ収録を行い光磁気ディスクへデータを蓄積する.
観測点整備の進行と平行して,西太平洋地域のプレート境界やプレート境界周辺部で発生した地震の電源過程の解析を行い,1994年三陸はるか沖地震及び1995年兵庫県南部地震について断層運動の詳細を明らかにした.また,全地球規模のP波のデータに基づいてマントルの3次元的な速度構造を調べ,西太平洋地域に沈み込むスラブの様相を明らかにした.さらに,P波及びPcP波のデータを用いたインバージョンにより,コアーマントル境界付近の構造が明らかになった.これらの研究成果は,論文として既に公表された,論文として印刷予定になっている.
本研究計画で得られた観測データは,今後,東京大学地震研究所の海半球観測センターのデータセンターを介して世界中の研究者に公開される.今回,パラオに設置した地震計は広帯域・高ダイナミックレンジのものであるため,そのモニター記録を監視するだけでも,環太平洋地域に発生する地震のおおよその規模を推定でき,パラオに津波をもたらす地震であるかどうかの判断材料となる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nakayama,W.,M.Takeo: "Slip History of the 1994 Sanriku-Haruka-Oki,Japan,Earthquake" Bull.Seismo.Soc.Am.87. (1997)

  • [文献書誌] Obayashi.M.,Y.Fukao: "P and PcP travel time tomography for the core-mantle boundary" J.Geophys.Res.102. (1997)

  • [文献書誌] Ide,S.,M.Takeo,Y.Yoshida: "Source Process of the 1995 Kobe Earthquake" Bull.Seismo.Soc.Am.86. 547-566 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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