• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

新規好冷菌の探索と有用酵素の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07041108
研究機関京都大学

研究代表者

左右田 健次  京都大学, 化学研究所, 教授 (30027023)

研究分担者 趙 洪よん  韓国高麗大学校, 自然科学大学, 副教授
成 文喜  韓国科学技術研究所, 先任研究員
GALCHENKO V.  ロシア科学アカデミー, 微生物研究所, 高等研究員
SAMARKIN V.A  ロシア科学アカデミー, 微生物生化学生理学研究所, 高等研究員
KELLER J.W.  アラスカ大学, 化学部, 教授
栗原 達夫  京都大学, 化学研究所, 助手 (70243087)
吉村 徹  京都大学, 化学研究所, 助手 (70182821)
江崎 信芳  京都大学, 化学研究所, 助教授 (50135597)
キーワード好冷菌 / 低温菌 / ツンドラ / リパーゼ / エステル分解 / エステル合成
研究概要

シベリアとアラスカの土壌などから4℃で良好に生育する34種の低温菌を分離した。これらをオリーブ油とRhodamineBを含む寒天培地、Tributyrinを含む寒天培地、Tween80を含む寒天培地を用い、4℃で培養した。9種の低温菌について、いずれの寒天培地においてもコロニー周辺にハロが形成された。リパーゼ生産能の最も高い2種の低温菌は、Pseudomonas属の細菌(Ps sp.B11-1)およびAcinetobacter属の細菌(Ac.sp.No.6)と同定された。
Tributyrinを含む寒天培地、およびオリーブ油とRhodamineBを含む寒天培地でのハロ形成を指標として、Ps sp.B11-1の遺伝子ライブラリーをスクリーニングし、5個のクローンを得た。1個のクローンについて、ORFの全塩基配列を決定した。ORFは861塩基からなり、287アミノ酸残基がコードされていた。推定分子量は31360であった。本酵素はPseudomonas fragiなどのリパーゼと高い相同性を示した。
Ac.sp.No.6をTween80添加培地を用いて4℃で培養し、培養上清から、アセトン沈殿法によりリパーゼを約10倍に精製した。この標品を用いたトリカプリリンの加水分解反応では、30分間での変換率を指標とした場合、至適温度が20℃で、4℃でも至適温度の90%の活性を示した。また、ヘキサン溶液中のオクタン酸とエタノールのエステル化反応で酵素水溶液を反応系に加えた場合、24時間での変換率を指標とすると、-25℃>4℃>30℃の順の反応性となった。凍結乾燥した酵素を使用した不均一系でもCandida cylindraceaなどのリパーゼと比較して-25℃での活性(30℃での活性に対する相対活性)が高かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] D. Choo: "Primary structure of triacylglycerol lipase from psychrotrophic bacterium,Pseudomonas sp.B11-1" (発表予定).

  • [文献書誌] D. Choo: "Characterization of triacylglycerol lipases from psychrotrophic bacteria isolated from tundra soil" (発表予定).

  • [文献書誌] T. Suzuki: "Triacylglycerol lipase from psychrotrophic bacterium,Acinetobacter sp.No.6: catalysis at sub-zero temperature" (発表予定).

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi