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1996 年度 実績報告書

日華区系の昆虫多様性の起源とその進化的発展に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07041141
研究機関神戸大学

研究代表者

内藤 親彦  神戸大学, 農学部, 教授 (70031226)

研究分担者 董 大志  中国科学院, 昆明動物研究所, 助手
熊 江  中国科学院, 昆明動物研究所, 教授
張 分霞  中国科学院, 昆明動物研究所, 副教授
初宿 成彦  大阪市立自然史博物館, 学芸員 (80260347)
八木 剛  兵庫県立人と自然の博物館, 研究員
大塚 公雄  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (00211798)
金沢 至  大阪市立自然史博物館, 学芸員 (10169542)
櫻井 一彦  成城大学, 短期大学部, 助教授 (80259118)
嶌 洪  九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 教授 (70038280)
中西 明徳  姫路工業大学, 自然環境研究所, 教授 (40038469)
宮武 頼夫  大阪市立自然史博物館, 館長 (40110035)
三枝 豊平  九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 教授 (30038450)
日高 敏隆  滋賀県立大学, 教授 (70014892)
キーワード中国雲南省 / 日華区系要素 / 種多様性 / 遺存昆虫群 / 系統解析 / 比較行動
研究概要

今年度は雲南省各地を2隊に別れて調査した。1隊は5月中旬から6月中旬まで、日本人4名、中国人3名により、ベトナム国境に近い南部一帯および中部の独立峰玉竜山周辺を中心に野外調査した。もう1隊は8月中旬から9月中旬にかけて、日本人2名、中国人2名により、ミャンマーとの国境に近い西部一帯およびチベットに近い北部一帯の自然保護区で調査した。
今年度の調査では、双翅目のオドリバエ科を中心とした下等双翅類約50,000個体、ヤドリバエ科約1,200個体、タマバエ科約1,000個体、膜翅目ハバチ類6科約300種1,200個体、鱗翅目のチョウ類約100種700個体、ガ類約1,600個体を採集し、標本作成と種の同定、ならびに系統解析を進めている。採集標本には新種が多数含まれるため、平行して新種の記載、命名、発表の準備を進める一方、昨年度の資料も合わせて、日本との昆虫相の比較検討を行なっている。また、オドリバエ科、アシナガバエ科およびガ類の数種について配偶行動を、ハバチ類の数種でも産卵行動を調査した。
新たな知見としては、雲南省南部の大圍山、黄連山自然保護区一帯からは、東洋区要素の昆虫群とともに、日本南部と共通性の高い属が多く採集され、クリソゼフィルスの1新種も発見された。北部の徳欽地区および瀘山地区からは、これまで日本とヒマラヤから知られていたアシナガバエ科のDiostracus属、ヤドリバエ科のRhonaplomyia,Compsil uroides,Medinodexia,Medinomyia属が発見され、日華区系昆虫群の発展を考える重要な資料を得た。中部の独立峰、玉竜山から採集したヨフシハバチ科のBlasticotoma属、オドリバエ科のProclinopyga属、クチキカ科およびヒゲナガケバエ科などの遺存昆虫群は、中国から初めての記録である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 大塚公雄: "雲南省のハラボソバチ-中国に見る東洋熱帯の要素-" 昆虫と自然. 31・10. 10-13 (1996)

  • [文献書誌] 中西明徳: "中国四川省のチョウ" 昆虫と自然. 31・10. 14-17 (1996)

  • [文献書誌] 櫻井一彦: "中国の西南部に生息するオトシブミ達のゆりかご作り" 昆虫と自然. 31・10. 18-22 (1996)

  • [文献書誌] 宮武頼夫: "中国雲南省のキジラミ相-日本との関係-" 昆虫と自然. 31・10. 23-27 (1996)

  • [文献書誌] 三枝豊平: "雲南省の自然と双翅類" 昆虫と自然. 31・10. 23-27 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2013-11-15  

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