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1995 年度 実績報告書

乾燥地の潅漑農業における砂漠化防止に関する総合調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 07041142
研究機関鳥取大学

研究代表者

山本 太平  鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (00032102)

研究分担者 ABASS Keshav  イラン国農業工業研究所, 所長
姚 洪林  中国内蒙古林科院, 副院長
鳥井 清司  京都大学, 農学部, 講師 (40026563)
新村 義昭  島根大学, 農学部, 助教授 (80206333)
甲斐 諭  九州大学, 農学部, 助教授 (70038313)
林 静夫  九州大学, 熱帯農学研究センター, 助教授 (00038316)
駒村 正治  東京農業大学, 農学部, 教授 (60078194)
大槻 恭一  鳥取大学, 乾燥地研究センター, 助教授 (80183763)
神近 牧男  鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (20032310)
キーワード牧畜業 / 飛砂防備林 / 地表潅漑法 / 衛星画像 / 大規模農業水利プロジェクト / 期間降水量 / 地下水モニタリング / 持続的発展
研究概要

本研究の目的は、乾燥地の潅漑農法に伴う砂漠化機構を明らかにし、持続的な潅漑技術について提言を試みることにある。本年度は中国の毛鳥素砂漠とイラン国のク-ゼスタン州、ファルス州、イスファハン州等を現地調査した。
中国:本地域の主要産業は定住型牧畜業であり、経済体制改革下にある。毛鳥素砂地研究センター周辺の10戸の牧民を対象に実態調査を実施した結果、砂丘の緑化と土地生産力の向上には、今後、緑化技術、情報、灌水、肥料、井戸掘削や化学肥料購入資金が必要であることを明らかにした。センターの牧農場について土壌の物理性、地下水の水位と電気伝導度EC及び潅漑の実態等を調査した。主要作物は穀類、野菜類、果樹等で、地表潅漑により1回の潅水量は60〜90mm、間断日数は10〜15日程度である。主要水源の地下水は、潅漑農業が盛んになった10年前とほぼ同様であったが、播種時ECの一時的急増がみられ化学肥料の影響が推定され、潅漑農法に伴う地下水モニタリングが提案される。
イラン国:農村地帯を中心に潅漑施設や防風林のインフラ整備が進み、農業生産物の国内自給率は革命前に比べ大きく改善された。イラン南部における営農上の問題点は、防風よりもむしろ熱射であり森林は農地よりもむしろ農村部郊外での飛砂防備林のために造成すべきことが提案された。Landsat MSS、SPOT XS、JERS-1の衛星画像を解析して、イラン国3州の大規模農業水利プロジェクトを中心に水資源、水利システム、農業形態等について検討した。水利システムの拡大と潅漑面積の増加が明確であり、革命後の潅漑農業における役割を評価することができた。一方、統計年鑑(中央統計局1993年公刊)等を含めて考察すれば、人口に伴う主穀類の生産増、食生活の向上に伴う野菜・果樹類の生産増、商品作物の普及により、潅漑面積が増加し水源や農地の塩類化が著しく、塩類対策に対して研究、教育、普及システムの確立が提案される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 周 建中、大槻恭一、神近牧男: "中国内蒙古自治区における牧畜業の変遷" 沙漠研究. 5(1)(印刷中). (1995)

  • [文献書誌] 山本太平: "乾燥地における潅漑農業の持続的発展-イラン国ク-ゼスタン州を対象にして-" 農業土木学会中四国支部講演要旨. 116-117 (1995)

  • [文献書誌] 林 静夫、田中 明、山本太平: "塩類土壌に関するクラックの観察及び水収支" 乾燥地研究センター平成7年度共同研究会講演要旨. 36-39 (1995)

  • [文献書誌] 鳥井清司、山本太平、神近牧男、林 静夫、新村義昭、Abbas Keshavarz: "衛星画像のイラン国内大規模水利システムの活用性について-乾燥地における潅漑農業の持続的発展(II)" 農業土木学会講演会要旨. (印刷中). (1996)

  • [文献書誌] 池浦 弘、魏 江生、山本太平、大槻恭一、井上光弘、駒村正治: "中国毛鳥素砂漠における地下水調査-乾燥地における潅漑農業の持続的発展(III)" 農業土木学会講演会要旨. (印刷中). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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