研究分担者 |
SORNMANI San マヒドーン大学, 熱帯医学部, 教授
ECKERT John チューリッヒ大学, 寄生虫学研究所, 所長
TENORA Frant ブルノ農科大学, 教授
BATSAIKHAN N モンゴル大学, 生物学研究所, 講師
SUMIYA Damdi モンゴル大学, 生物学研究所, 教授
SAMIYA Ravch モンゴル大学, 生物学研究所, 所長
巌城 隆 鳥取大学, 医学部, 教務職員 (70263473)
内川 隆一 京都府立医科大学, 助手 (80145466)
安野 正之 国立環境研究所, 部長 (10109902)
松田 彊 北海道大学, 農学部, 教授 (30002075)
鈴木 博 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (00012758)
阿部 永 北海道大学, 農学部, 教授 (80001428)
松崎 哲也 国立精神神経センター, 室長 (30167647)
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研究概要 |
北部ゴビと中央部草原地帯の境界に位置するデルゲルハンガイ(Delgerhangai)を中心に現地調査を実施した.本研究に関わる森林から草原,砂漠へ至るエコトーン(生態移行帯)の一般的な情報を把握することができた.採集された齧菌類は,Meriones unguiculatus 48, Meriones meridianus 1, Microtus brandt 115, Allactaga bullata 2 Mus musculuse. 1, Clethrionomys rutilus 3, Marmota sibirica 2, Cricetulus barabensis 3である.その内,Meriones unguiculatus, Meriones meridianusなどは実験室内繁殖,寄生虫未分離のために現在,飼育維持されている.分離された蠕虫類は計20種である.その内,5種はモンゴル初記載で,2種は新種の可能性がある.以下の通りである.Cephaluris andreievi, Dermatoxys schumakovitchi, Labiostomum vesicularis, Graphidiella olsoni, Anoplocephalidae gen. sp., Ascaris tarbagan, Linguatula serrata(モンゴル初記載), Capillaria hepatica(モンゴル初記載), Allactaga bullataからMesocestoides sp., Syphacia nigeriana, S. montana, S. mesocriceti, Catenotaenia sp.(新種),Hymenolepis diminuta, Catenotaenia sp., Ascarops strongylina(モンゴル初記載), Chabertia sp.(新種)., Citellina dauricus, Anoplocephaloides dentata, Syphacia sp.これら採集した蠕虫類の標本の一部からのDNA抽出: COI遺伝子の比較を行った. 今回,観察した移行帯における指標植物(ヨモギ科植物ほか)と齧菌類が形成した巣穴(草原に盛り上がり)を中心に被食者・捕食者間で維持される寄生虫の関係をとらえることが今後,可能と考えられる.
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