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1997 年度 実績報告書

遺伝子レベル及び環境疫学からみたチリの胆嚢がんの成因研究

研究課題

研究課題/領域番号 07042003
研究機関新潟大学

研究代表者

山本 正治  新潟大学, 医学部, 教授 (40018693)

研究分担者 中村 和利  新潟大学, 医学部, 助手 (70207869)
中平 浩人  新潟大学, 医学部, 助手 (40217758)
遠藤 和男  新潟大学, 医学部, 助教授 (60176790)
田島 和雄  愛知県がんセンター研究所, 部長 (30150212)
渡辺 英伸  新潟大学, 医学部, 教授 (70037381)
キーワードチリ / 胆嚢がん
研究概要

チリにおける胆嚢がんの記述疫学的特徴を調べ、その成因を明らかにするため、次の研究を実施した。(1)胆嚢がんの患者-対照研究、(2)チリ胆嚢がんのp53変異、(3)チリ及び日本におけるヒト胆汁(胆石症)の突然変異原性の検索である。(1)患者-対照研究では90組のデータの単因子分析を行い唐辛子が危険因子であることを明らかにした。うち74例の女性患者について多因子分析を行い、同様の所見を得た。関連の一致性を確認するため、さらに例数を加えて再分析を行うと共に、新たな患者-対照研究を実施中である。(2)p53変異に関する研究ではチリ胆嚢がん18例中11例(61%)の12ヵ所のcodonにp53変異を認めた。全てtransition typeで、transversion typeはなかった。日本では22例中13例(59%)に変異を認め、transition及びtransversion typeはそれぞれ9(69.2%)、4(30.8%)であった。(3)突然変異原性に関する研究では、Blue rayon処理胆汁をAmes法(TA98+S9mix)で分析した。チリ胆汁の突然変異陽性率は多発県新潟と変わり無かったが、チリでは変異の強さ(復帰突然変異コロニー数)が著しかった。(1)に関連する基礎的研究として、唐辛子の辛味成分・カプサイシンの胆汁中脂肪酸に及ぼす影響をラットを用いて調べた結果、「唐辛子摂取は脂肪酸吸収を抑制する」ことが示唆された。本実験は、ある種の遊離脂肪酸がAmes法で突然変異を抑制するとの報告に基づく。さらに唐辛子中の変異原物質の同定(カビも考慮)を現在実施中である。メタノール、クロロホルム分画中の変異原物質をAmes法(TA98+S9mix)で検索し、変異原物質はクロロフォルム分画中に存在するところまで確認した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 遠藤 和男 他: "チリ女性の胆嚢がんの危険因子について" 日本公衆衛生雑誌. 44・2. 113-122 (1997)

  • [文献書誌] Kodama K, Nakadaira H, Endoh K, et al.: "Geographic clustering patterns in mortality from biliary tract cancer" Japanese Journal of Cancer Research. 89・1. 6-11 (1998)

  • [文献書誌] Mano H, Roa I, Araya JC, et al.: "Comparison of mutagenic activity of bile between Chilean and Japanese female patients having cholelithiasis." Mutation Research. 371. 73-77 (1996)

  • [文献書誌] Saito A and Yamamoto M.: "Acute oral toxicity of capsacin in mice and rats" Journal Toxicological Science. 21・3. 195-200 (1996)

  • [文献書誌] Yamamoto M, et al.: "Epidemiology of gallbladder and bite duct cancers" Smith-Gordon/Nishimura, 300 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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