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1995 年度 実績報告書

絨毛癌発生に関わる遺伝子変化

研究課題

研究課題/領域番号 07042006
研究機関九州大学

研究代表者

和氣 徳夫  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)

研究分担者 DJAMHOER Mar  パジャジャラン医科大学, 産婦人科学講座, 教授
加藤 聖子  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253527)
西田 純一  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40264113)
有馬 隆博  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80253532)
キーワード絨毛癌 / ゲノムインプリンティング / 癌抑制遺伝子 / 胞状奇胎 / 絨毛
研究概要

絨毛癌の半数以上は、胞状奇胎に続発するとされている。胞状奇胎は雄核発生を原因とする異常妊娠であるため、父親由来ゲノムの選択的継承という遺伝子特徴が、その癌化に関与すると示唆される。このため本研究では、絨毛癌の責任妊娠が胞状奇胎であることを分子遺伝学的に証明し、その癌化機構を解明することを目的とする。しかし、本邦における絨毛癌発生は、胞状奇胎一次管理の奉功のため激減した。このため、絨毛癌が未だ若年婦人死亡原因の多大な部分を占めるインドネシア、パジャジャラン大学との間で共同研究を確立し、1)絨毛癌発生起源の同定、2)ヒト7番染色体からの絨毛癌抑制遺伝子の単離、3)ゲノムインプリンティングの絨毛癌化への関与について研究する。
絨毛癌の発生起源
絨毛癌がいかなる妊娠に続発するかを解析した。24例の絨毛癌は先行妊娠の種類により3群に分別された。1)胞状奇胎を先行妊娠とする絨毛癌:9例中8例の絨毛癌が雄核発生を原因とする胞状奇胎に続発したことが証明された。8例中2例は、2精子受精・雄核発生を原因とした。1例は正常受精に由来した。2)正常受精に由来する妊娠と先行した絨毛癌;12例の絨毛癌は正常受精に由来することを示すDNA多型を示した。しかし先行妊娠の多型に一致しないものから3例存在した。3)非妊娠性絨毛癌:3例の絨毛癌は父親由来ゲノムの存在が示されず、単為発生を原因としていることが確認される。詳細はDNA多型解析により第一減数分裂終了時の卵に由来することが示された。以上の結果から絨毛癌は胞状奇胎との深い関連を有するものの、その発母地は均一ではないことが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Arima,T.,: "Association of IGF2 and H19 imprinting with choriocarcinoma development." Human Gentics. (in press).

  • [文献書誌] Arima,T.,: "Malignant trophoblastic neoplasms with different modes of origin." Cancer Genet Cytogenet. 88. 5-15 (1995)

  • [文献書誌] Arima,T.,: "Genetic origin of malignant trophoblastic neoplasms." Cancer Genet Cytogenet. 73. 5-12 (1994)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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