研究課題/領域番号 |
07044007
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高田 時雄 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (60150249)
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研究分担者 |
BATTAGLINI M ローマ國立圖書館, 東洋資料部, 部長
VITA Silvio ナポリ東洋大學, 助教授
森賀 一恵 京都大學, 人文科學研究所, 助手 (60243094)
井波 陵一 京都大學, 人文科學研究所, 助教授 (10144388)
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キーワード | 漢籍 / 書誌學 / イタリア / ヴァチカン |
研究概要 |
本年度は、まず9月にローマ國立圖書館東洋資料部長のマリ-ナ・バッタリーニ女史を京都大學人文科学研究所に招へいし、漢籍目録の編纂について理解を深めてもらうとともに、イタリアにおける漢籍總合目録作成上の諸問題について共通認識を得た。この時期に調査表の策定を終えることが出來た結果、11月に高田・森賀がイタリアを訪れた際には順調に調査に取り掛かることが出來た。イタリアではローマ國立圖書館およびナポリ國立圖書館において調査表の調査項目ごとに原物に當たって調査を行った。ローマ國立圖書館所臧の漢籍は約三千タイトルを數えるが、その半數近くの調査を終了し、ナポリ國立圖書館所藏分に關してはすべての登記を完了した。ナポリの所藏中にはかつてイタリアの貴族ファルネ-ゼ家の書庫中の刊本が存在し、調査の結果、十六世紀末にスペイン人によりヨーロッパにもたらされたものの一部であることが判明した。これは最も古くヨーロッパに渡來した中國書のひとつであり、文化史上貴重なものである。またローマ教皇廳附屬のグレゴリオ大學においても所藏漢籍の檢分と準備工作をおこなった。本年度の調査で書き込みの終わった調査表は千數百枚に及び、現在それらをコンピュータに入力し整理中である。これらは各年度の調査終了後すみやかに入力を終え、そのまま印字して册子目録を作成する基礎としたいと考えている。またイタリア國立東洋學研究所に寄贈される豫定のロス文庫(現在スリランカのコロンボにあり)について調査と整理を行った。最後に形になった成果につき一言すると、イタリア半島では最も豐富な蒐集を誇るヴァチカン圖書館について、未刊のペリオ目録を高田の増補改訂により正式に出版した。その後の増加分についても高田の原稿が出來上がっており、刊行を豫定している。
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