研究課題
研究者相互の交流により、学校の教育活動の中にハイテクノロジーがかなり位置づき、特にアメリカの教師や児童生徒のテクノロジーへの抵抗感が和らいできたこと、技術の開発と実用化に関して、日米の格差がまだ大きいこと、などが明らかにされた。そして、学校でのハイテク利用を進めるためには、まず、技術の開発と実用化には社会全体で取り組む必要があることが双方の研究者から指摘された。また、日本とアメリカ両国における先進事例を分析し、科学技術の進歩と社会の情報化の進展の今後の方向を見定め、学校教育におけるハイテク利用の可能性や、その具体的方法を探ることができた。アメリカの学校教育ではネットワークやマルチメディアの利用が我が国より進んでいるのであるが、その実態を調査することにより、情報通信技術の教育における利用の可能性とその実現の方法を予見することができた。また、教育におけるハイテク利用の人的、物的、制度的な側面を浮き彫りにすることもできた。教室における学習場面の観察と分析により、教育場面におけるハードとソフトの最良の利用法、教育場面の特性とソフトの特性との関係、教育データベースの活用の方法、学習の特性に適したメディアの利用法、マルチメディアの機能と教育における利用法などを探求することができた。科学技術の進歩が学校教育にどのような影響を与えるか、教育の担い手である教師はそれにどのように対応すべきか、情報化時代の教師教育の内容と方法はどうあるべきか、学習の主体である児童生徒はどのような知識技術を習得しなければならないかなどに関して、日米双方の実態を踏まえつつ、将来の方向を予見することができた。
すべて その他
すべて 文献書誌 (4件)