研究課題
別紙のように平成7年度には、北大サイドから、中山隆一、石川健三、河本昇の3氏がコペンハーゲンのニールス・ボ-ア研究所に滞在し色々な議論を行い、ニールス・ボ-ア研究所からは、Jan AmbjornとPoul Olesenの2氏が、北大の素粒子論研究室に滞在し、非常に有効な議論が行われた。中山氏は平成7年の夏に1カ月ニールス・ボ-ア研究所に滞在した折、又Ambjorn氏が札幌に来た折に量子重力の種種の問題を議論し、現在は再びニールス・ボ-ア研究所に滞在して、物質場が入った場合のフラクタル次元の解析的な計算等の問題に対しての共同研究が進みつつある。石川氏は量子ホール効果の研究を中心に研究を行っており、ニールス・ボ-ア研究所滞在中に、Alan Luther氏と物性理論の場の理論からの解釈に対して幅広い議論を行い、平成8年度に再度訪問する際に向けての共同研究の可能性を模索している。Jan Ambjorn氏は、札幌に来た折、河本、中山、を中心に2次元量子重力理論の諸問題を議論した。c=-2の模型に対しての数値計算を、河本と学生を含めた人達と共同研究を現在進めている。この3月に河本がニールス・ボ-ア研究所を訪れる際にこの研究を継続し、共同論文としてまとめる方向で進んでいる。Poul Olesen氏は、我々の研究室を訪問した折、宇宙の磁場の起源に対しての素晴らしい講義とセミナーをしてくれた。教育的観点から、学生の教育に良い成果が上がったと考えられる。