研究課題
我々は、ESAの打ち上げた赤外線宇宙天文台Infrared Space Observatory(ISO)を用いて、人類史上初の中間赤外線(波長7ミクロン)による原始銀河操査を行なった。ハワイ大学マラナケラ天文台の2.2m望遠鏡を用いて取得した波長2ミクロンのディープサーベイデータと比較した結果、少なくとも3個以上の中間赤外線源を発見した。銀河が形成初期に、自分自身が生成したダストに取り囲まれると紫外や可視光では吸収の影響で見えにくくなるが、主に赤外域ではその影響が弱い。我々の観測はこのようなダストによる光の吸収を受けた形成途上の銀河の存在を強く示唆することになり、世界中の研究者の注目を集めた。またハワイ大学のアラントクナガ氏及び名古屋大学の研究者らが開発してきた赤外線カメラも完成し地上の天文台を用いた観測が行えるようになったのも極めて大きな成果である。
すべて その他
すべて 文献書誌 (6件)