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1995 年度 実績報告書

チベット高地における高エネルギー宇宙線の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07044064
研究機関東京大学

研究代表者

湯田 利典  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (60092368)

研究分担者 任 敬儒  中国科学院, 高能物理研究所, 教授
丁 林悒  中国科学院, 高能物理研究所, 教授
梶野 文義  甲南大学, 理学部, 助教授 (50204392)
日比野 欣也  神奈川大学, 工学部, 講師 (80260991)
鳥居 祥二  神奈川大学, 工学部, 講師 (90167536)
笠原 克昌  神奈川大学, 工学部, 助教授 (00013425)
斎藤 敏治  都立航空高等専門学校, 講師 (40259833)
水谷 興平  埼玉大学, 理学部, 助教授 (60008844)
堀田 直己  宇都宮大学, 教育学部, 助手 (60157039)
太田 周  宇都宮大学, 教育学部, 教授 (30008023)
大西 宗博  東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (10260514)
キーワードチベット / ヤンパーチン / 空気シャワー観測装置 / 宇宙ガンマー線点源 / 太陽の影 / バースト検出器 / 一次宇宙線 / Knee領域
研究概要

1990年より、中国と共同でチベットのヤンパーチン高原(標高4,300m)に空気シャワー観測装置(65台のシンチレーション検出器からなる)を設置し、10TeV領域の宇宙ガンマー線点源探索及び高エネルギー一次宇宙線の研究を行っている。これは10TeV領域の宇宙線の精度良く観測出来る世界で唯一の空気シャワー観測装置であり、すでに多くの重要な結果が得られている。この実験で得られたデータを用いて4×10^<14>-2×10^<16>eV領域の一次宇宙線のエネルギースペクトルを求めた。これにより、一次宇宙線のスペクトルは2×10^<15>eV近辺を境に除々に傾斜が急になることがはっきりした。これは、高エネルギー宇宙線の加速、伝播機構に強い制限を与える。また、太陽の影の位置の一年毎との時間変動を調べた。期間は1990年から1993年までの太陽活動がその最大値から除々に静かになる時期に相当している。結果は、太陽活動と太陽の影は強い相関を示し、将来これらの観測により惑星間磁場について新たな情報を得ることが出来ることを示している。これらの結果は学術雑誌に掲載されることになっている。
昨年の秋に221台の検出器からなる空気シャワー観測装置が完成し、現在データの取得を行っている。シャワーのトリガー頻度は約200Hzであり、これによって数TeVまでの宇宙ガンマー線の探索が可能となる。また、この空気シャワー観測装置の中央部分に小規模のエマルションチェンバーとバースト検出器(面積1.6m^2)を設置し、その性能テストを行った。予定通りの結果が得られ、今年の夏に本実験(面積80m^2)に入る予定である。この実験により、いわゆるKnee領域の一次宇宙線中の陽子のエネルギースペクトルを初めて得ることができ、高エネルギー宇宙線の加速機構の解明に重要な手掛かりを与える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Amenomori et al.: "The cosmic ray energy spectrum between 10^<14.5>0^<16.3> eV covering the “Knee"region" The Astrophysical Journal,. 426(in press). (1996)

  • [文献書誌] M.Amenomori et al.: "Search for 10 TeV burst-like events coincident with the BATSE bursts using the Tibet air shower array" Astronomy and Astrophysics,. (in press). (1996)

  • [文献書誌] M.Amenomori et al.: "Shadowing of cosmic rays by the Sun near maximum or at the decling phase of solar activity" The Astrophysical Journal,. (in press). (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2013-06-11  

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