研究課題
フェルミ研究所E799-II及びE832の実験準備E799-II及びE832は中性K中間子を用いてCP非保存の起源を探る実験である。本年度は測定装置の搬入をほぼ終えた。現在実験開始に向けて測定器の読み出し、電子回路の調節など最終的な準備を行っている。阪大の担当した物について述べると、CsIカロリメータ用の光電子増倍管の試験は全て終えた。また、データ収集システムは既に稼働しており、ソフトウェア開発も約9割終えた。また、カロリメータの中心部に備え付けるγ線検出器についても、実機がほぼ完成した。実験は1996年7月よりビームを得、約2ヶ月かけて各種調整を行った後、データ収集に入る。まず一回目のランは1997年5月まで行い、9月より2回目のランを始める。また、依然の実験で取ったデータの解析も行い、論文発表した。シリコン検出器の開発将来の実験で用いるシリコンストリップ検出器はポーランドのクラコ-と共同開発を行っており、プロトタイプの試験を行った結果、十分仕様を満たすものができた。CP非保存の研究の国際現状同じくK中間子を用いてCP非保存のパラメータを測定するヨーロッパCERNの実験NA48を視察した。この実験は現在カロリメータを除いてほぼできておりビームを用いて試験を行っているが、本番の実験は1998年開始の予定である。また、Cornel,SLACなどB中間子を用いる実験の視察も行なった。
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