研究課題
シリコンマイクロマシニングにより微細な機械的振動子を作製し、高機能な振動型センサを実現する研究を行った。以下に2年度(最終年度)の研究成果を記す。1.微小振動子の励振と検出を静電的に行う角速度センサを開発し、動作を確認した。またこのセンサのために励振と検出を静電的に行う回路、自励振動回路、DC電圧で共振周波数を一定に保つ静電サーボ回路などを製作・動作確認を行い、必要とされる回路技術を確立した。2.微小振動子を電磁駆動し、容量で検出する角速度センサを試作した。ガラスとシリコンの陽極接合技術を用いてパッケージングされた状態で高いQファクターをもつシリコン振動子を実現することができ、センサとしても動作することが確認できた。また、センサ微小振動子の微細加工に用いるRIE装置を新たに試作して検討を行い、異方性の高い加工が行えることを確認した。3.微小振動子に実現に必要な細い梁を作成する方法として、熱酸化膜とXeF_2を用いたドライエッチングを組み合わせた微細加工技術を開発し、必要とされる断面形状の梁を製作できることを確認した。4.振動励起の方法として、圧電薄膜を用いた振動形センサの試作を行い、膜堆積プロセス、膜の圧電特性などを含めた評価・検討を行い、圧電特性の問題点と圧電薄膜を用いた振動形センサの有用性について明らかにした。
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