研究概要 |
極超音速乱流混合に関する研究は,高速空気力学の研究課題であるばかりでなく,衝撃波工学の重要な基礎研究課題でもある.この研究は,また,最近注目を集めている次世代の推進方式,スクラムジェットエンジンの開発の要素技術として重要である.本国際研究はマッハ数4-6の流れにおける乱流混合過程を実験的に数値解析的に明らかにすることを目標に,カナダでこの分野の研究の第一人者であるトロント大学航空宇宙研究所シシリアン教授と東北大学流体科学研究所衝撃波工学研究センターとの共同研究である. 本年度の結果を要約すれば: (1)マッハ数6の整形ノズルを設計試作し,これを自由ピストン衝撃波風洞に取り付けてノズルの始動過程を明らかにした. (2)また,自由ピストン衝撃波風洞を淀み点エンタルピー10-15MJ/kgの範囲で作動させて,その諸特性を実験的に,特に,ホログラフィー干渉計法を用いる可視化法を用いて詳細に明らかにした. (3)乱流混合を伴う解離空気の数値計算法,特に,陰解法を用いる二次元流れの数値計算法を確立し,現在それを三次元流れ場に拡張中である. (4)発表論文リストにあるように,研究成果を国際研究集会あるいは国内の研究集会で公表した.
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