研究課題
マイクロシステムの開発が盛んに進められており、半導体加工技術や機械加工技術を用いることによってマイクロマシンが作製され実用化をめざした研究が行われている。本研究は、圧電フィルム、形状記憶合金、電気粘性流体、磁性流体等の電磁機能材料をセンサー、アクチュエータ、あるいは動力源として用い、基本的な構造特性を検討する。これにより、インテリジェントなマイクロシステムを創製することが可能となる。インテリジェント材料を用いたマイクロシステムについて調査を進め、ドイツ側のLIGA技術と日本側の流体解析技術や流体応用アクチュエータ作製の経験を生かして、共同研究のターゲットを、1)マイクロ流体発振素子の作製、2)機能性発現メカニズムの解明、3)インテリジェントアクチュエータ応用、及び4)磁性形状記憶合金の物理的特性とマイクロシステムへの応用とし、研究を進めることにした。平成8年度は、このうち、1)流体発振素子を作成し実験を行い、流量と発振周波数の関係を得た。2)有限要素法を用いた数値解析法により発振素子内の流動現象を明らかにした。3)双安定形マイクロフルイディクスの負荷特性、効率を数値解析により求めた。4)磁性形状記憶合金Ni_2MnGaの変態温度の組成依存性を明らかにした。今年度の成果の一部が、電気学会のマグネティックス研究会において次のタイトルのもと発表された。“マイクロフルイディクスのアクチュエータ応用への基礎的検討"、電気学会MAG-96-75また、実験的結果も含み平成9年9月に開催されるFifth Triennial International Symposium on Fluid Control,Measurement and Visualizationにおいて、"Simulation and experiment on the dynamic behavior of microfluidic devices for actuator application"として発表する予定である。
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