研究課題/領域番号 |
07044131
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
松岡 英昭 東京農工大学, 工学部, 教授 (10143653)
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研究分担者 |
高鳥 浩介 国立医薬品食品研究所, 微生物部第3研究室, 室長
宮治 誠 千葉大学, 真菌医学研究センター・センター長, 教授 (40009494)
PETHIG Rona 英国ウェールズ大学, バンゴー校・生物分子エレクトロニクス研究所・所長, 教授
RINALDI Mic 米国テキサス大学, サンアントニオ健康科学センター・病理学部, 教授
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キーワード | バイオセルトレーサー / 糸状菌 / 赤血球 / 植物幼根 / バイオ指標 / 高感度スクリーニング / AOAC / 信頼性評価 |
研究概要 |
本研究はバイオセルトレーサー(BCT)を利用したバイオアッセイ法の有効性を示すと共に適用範囲の拡大を図るために3年計画で企画されたもので、本年度は最終年度である。 各種分野毎の課題に関しては、1.臨床分野では、患者に対する薬剤投与設計、患者の血中残留薬剤の影響の評価を目的として、赤血球の浸透圧変化に対する応答特性をBCTにより連続測定するシステムを開発した。2.生産(医薬・農薬)分野では、前年度に引き続き、BCTによる生薬からの抗真菌活性成分スクリーニングを実施し、具体的に射干から病原性真菌に有効な成分の単離に成功した。3.農薬生産及び環境分野では、植物の根の成長速度に対するアレロケミカルズの影響を測定し、それを指標とする水質評価の可能性を示した。 標準化に関しては、初年度から蓄積してきた、各分野毎の課題に即したBCT使用法について整理し、BCT標準法のマニュアルとしてまとめた。これは世界に先駆けた「抗糸状菌活性評価標準法」として位置付けられる。同時にこのマニュアルの英語版の作成も別途計画している。また、食品、薬品、化粧品等における実務レベルでの抗真菌活性評価法の重要性に鑑み、AOAC International(化学分析法、微生物分析法の信頼性を評価するための活動をしている国際組織)による認定制度について調査を続け、日本支部設立の準備活動を始めるに至っている。 以上の調査研究は、延べ3名の海外派遣を含む計画研究により円滑に遂行され、極めて多くの成果が得られた。
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