研究課題/領域番号 |
07044140
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高村 秀一 名古屋大学, 工学部, 教授 (40023254)
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研究分担者 |
COHEN S.A. プリンストンプラズマ物理学研究所, 教授
大野 哲靖 名古屋大学, 工学部, 講師 (60203890)
上杉 喜彦 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (90213339)
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キーワード | 磁気ダイバータ / ダイバータ・プラズマ模擬実験装置 / 動的ガスターゲット・ダイバータ / 2次元流体コードシミュレーション / プラズマ熱流制御 / イオンサイクロトロン共鳴加熱 / 核融合 / プラズマ・壁相互作用 |
研究概要 |
ダイバータプラズマ模擬試験装置を用いたプラズマ熱流制御実験 高熱流ダイバータ・プラズマ模擬試験装置NAGDIS-IIを開発し、プラズマ熱流制御に関する基礎実験を行った。 Plasma Detachmentに関する系統的な実験を行い、(1)Detached Plasma発生の閾値密度の発見、(2)可視分光によるDetached Plasma中の再結合過程の実証、(3)プラズマ再結合過程によるプラズマ粒子束減少の実証等の研究成果が得られた。 また、プラズマ対向壁でのプラズマ粒子の反射や壁からの熱電子及び二次電子放出がダイバータ板へのプラズマ熱流の大ささに与える影響に関する研究とそれを積極的に利用した熱電子放出ダイバータという新しいダイバータ概念の検証を行った。熱電子及び二次電子放出により、シース電庄が低減し、ダイバータ板へのプラズマ熱流が増大することが実験的に明らかになった。また、対向壁に斜行する磁力線の影響により、二次電子放出の抑制が起こることが、実験及び計算機シミュレーションより明らかになった。 2次元流体コード(B2)によるダイバータプラズマのモデリング 平成7年度は、高熱流ダイバータ・プラズマ模擬実験装置NACDIS-IIの実験配位に即した2次元流体コードの開発を行った。コード中での中性粒子の輸送過程及び原子・分子過程の取り扱いについてプリンストンのグループと検討を行い、コードの信頼性の向上を図った。さらに、開発されたコードを用いて動的ガスターゲット・ダイバータ模擬実験に対するモデリングを行い、ダイバータプラズマ模擬試験装置で得られたPlasma Detachmentのプラズマ密度依存性の物理機構を明らかにした。さらにコードの信頼性を向上するために、中性粒子の挙動をモンテカルロ的(DEGASコード)により取り扱う方法について検討した。 イオンサイクロトロン共鳴加熱によるプラズマの高熱流化 ダイバータ・プラズマ模擬実験装置においてイオンサイクロトロン共鳴加熱によるプラズマの高熱流化を行うために、理論解析とシミュレーションコードを用いて、その有効性を評価した。理論解析から磁場構造を変化させることより、電子温度とイオン温度の比を変化させる事が可能であることが明らかになった。また、NAGDIS-IIでの初期的な加熱実験により、その有効性が明らかになった。
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