研究課題/領域番号 |
07044144
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 保 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027230)
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研究分担者 |
欧 国強 中国科学院, 成都山地災害環境研究所, 教授
水山 高久 京都大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00229717)
諏訪 浩 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00093253)
澤田 豊明 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027258)
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キーワード | 粘性土石流 / 間欠性 / 流動機構 / 材料特性 / 発生条件 / 堆積特性 / 地形変化 / 土石流対策 |
研究概要 |
日本からの派遣研究者が蒋家溝試験流域に滞在中に大規模の粘性土石流が発生し、間欠性の流動中の水深変化の詳細の観測ができた。また、本年の土石流による地形変化は著しく、その実態が把握された。 蒋家溝に隣接する大橋川でも土石流災害が発生した。ただし、こちらの土石流は巨石を多く含んだ粘性の小さいものであるので、その実態調査による比較研究を行った。 成都山地災害環境研究所において、土石流に関するシンポジウムを開催した。発表は日中5名宛の10課題であり、今までの観測研究および実験的な研究の成果について活発な討論がなされた。とくに、粘性土石流について従来中国ではビンガム流体としてのモデル化が主体であるのに対して、日本側の観測および実験に基づくニュートン流体モデルの提示に対しては、今後も日中間のみならず世界的な議論の中心になるものと予想される。 北京の水利水電科学研究院泥砂研究所において研究討議を行い、また、北京近郊の土石流発生渓流の調査を行った。 防災研究所において、粘性土石流がどうして、どれほどの濃度で土砂を輸送することができるのか、粘性土石流の流動則、段波の進行速度と土石流の流速の違い、土石流堆積速度式の検討、間欠性の発生に対する種々の可能性の検討等に関して、水路実験を交えた基礎的な研究を行い、ほぼ全体の特性を説明できる結論が得られた。
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