研究課題/領域番号 |
07044146
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長谷川 晃 大阪大学, 工学部, 教授 (60240834)
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研究分担者 |
丸田 章博 大阪大学, 工学部, 助手 (40252613)
戸田 裕之 大阪大学, 工学部, 助手 (00202200)
松本 正行 大阪大学, 工学部, 助教授 (10181786)
ANDREKSON Pe スウェーデンチャルマーズ工科大学, 電気工学部, 教授
児玉 裕治 大阪大学, 工学部, 教授 (50161948)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | ソリトン / 光通信 / 非線形工学 |
研究概要 |
1.適当な分散補償を行ったファイバー中での安定でしかもソリトンに比べ遙かに良好な伝送特性を持つ新しい非線形パルス(準ソリトン)を理論的に導出することに成功し、伝送途中でのパルス幅の変動が少ないために隣接パルスの相互作用が低減されること、伝送路途中の任意の点にADMを設置できることから高速時分割多重ネットワークに適していることを示した。 2.正負の分散値を持つファイバーを増幅器間隔の中で交互に接続する分散マネージ伝送路での波長分割多重ソリトンの解析を行い、分散値の差∇Dを増加させることで良好な特性が得られることを示した。NRZ通信方式の理論解析を行い波形歪みの原因を解明し、その解決法を提案した。 3.スライディング周波数制御を用いて2×10Gbit/sWDMソリトン伝送実験を行った。伝送路中のEDFA利得の波長依存性によって、伝送特性に変化が表れることを確かめた。また、研究分担者のスウェーデンチャルマ-ズ工科大学アンドレクソン助教授との共同研究で、光源のSN比が劣化すると伝送距離が制限されることを理論的、実験的に明らかにした。実験では、1波長10Gbit/sソリトンを伝送距離16,000kmにわたって誤り率10^9以下で伝送することに成功した。さらに、櫛形分散マネージメント伝送路を用い、増幅器間隔を分散距離の約3倍としても10ps光ソリトンを2,000kmにわたって誤り率10^9以下で伝送することに成功した。 4.研究協力者である英国インペリアルカレッジのChernikov博士と共同研究を行い、誘導変調不安定を用いた極短パルス発生の実験を行って、自己相関幅3.7ps、繰り返し周波数86.8GHzのフーリエ変換限界に近いパルスの発生に成功した。 5.ピコ秒ソリトン伝送において、ファイバの高次分散効果の影響は分散スロープ補償ファイバを用いた伝送制御が、自己誘導ラマン効果の影響は狭帯域光フィルタによる伝送制御が有効であることを示した。 6.ファイバの曲げ損失を利用してエルビウム添加光ファイバ増幅器の低雑音化と利得平坦化が図れることを実験的に示した。 7.ダ-クソリトンの伝送や解析を行い多くの点でブライトソリトンより良好な特性があることが分かった。 8.波長分割多重を行う場合に四波混合の発生しない波長の選び方として、ジェネティックアルゴリズムを用いて行う手法を開発した。
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