研究課題/領域番号 |
07044149
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉田 敏臣 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (00029290)
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研究分担者 |
TANASUPAWAT ソンブン チュラロンコン大学, 薬学部, 準教授
金子 嘉信 大阪大学, 工学部, 助教授 (90161182)
杉山 純多 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (80142256)
駒形 和男 東京農業大学, 農学部, 教授 (70013331)
関 達治 大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (50029245)
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キーワード | Streptomyces属細菌 / 根粒菌 / 乳酸菌 / 担子菌酵母 / Actinobacteria細菌 / Saccharomyces両同胞種 / 多様性 / 熱帯地域 |
研究概要 |
吉田、関、Simらは、Streptomyces属細菌の分子系統に基ずく迅速同定のためのデータベースを構築し、その多様性を示すと共に、βラクタム抗生物質生産菌の多様性解析に応用した。さらに、樹木寄生性根粒菌の分子系統解析を行い、従来考えられていたよりも多様であることを示した。 駒形・Somboonは、タイの魚介類、肉類、野菜、果実などを原料とした発酵食品生産関与している乳酸菌の動態と多様性を検討し、そのフロラの全容をほぼ明らかにし、そのフロラをコントロールしている要因の一つに食品の食塩濃度があげられることを明らかにした。また、多くの乳酸菌を同定保存した。 杉山および横田(協力研究者)は、Poonsookらと共同して、熱帯植物葉面から酵母(4株)を分離し、分子系統的分類によりテレオモルフでは担子菌酵母に帰属するが、アナモルフから新属である可能性を示唆した。また、タイ国熱帯雨林土壌からのグラム陽性細菌を分離し、表現、遺伝両形質に基づく統合的解析によりActinobacteriaに属する多様な種にからなることを明にし、熱帯雨林地域には多くの新種ないしは新属に属する細菌が多様性に存在することを示した。 金子はSaccharomyces両同胞種でRPL2重複遺伝子座を介して染色体転座が生じていることが明らかにし、この染色体再構築をPCRにより検出する方法を開発し、S.bayanus、S.cerevisiae、S.paradoxus、S.pastorianusの4つの同胞種を増幅産物の違いにより迅速に同定することが可能とした。また、タイで分離した酵母19株について本手法を適用したところ、すべてS.cerevisiaeと同定された。 これらの結果は、平成9年11月のタイ・バイオテクノロジー学会で公開発表した。
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