環境管理を考慮した工業地開発計画立案支援エキスパートシステムの途上国への適用

1995 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 07044158
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 萩島 哲 九州大学, 工学部, 教授 (70038090)
• 研究分担者: 季 東培 仁荷大学, 教授 ; 金 龍河 仁荷大学, 講師 ; 金 益煥 金鳥工科大学, 副教授 ; アナント ユドノ ハサヌディン大学, 教授 ; 朴 鐘ちょる 木浦大学, 教授 ; 金 南がく 江原大学, 教授 ; 鵤 心治 九州大学, 工学部, 助手 (30264071) ; 出口 敦 九州大学, 工学部, 助教授 (70222148) ; 大貝 彰 豊橋技術科学大学, 建設工学系, 助教授 (10160433) ; 黒瀬 重幸 八代工業高等専門学校, 土木建築学科, 教授 (20153413) ; 菅原 辰幸 広島工業大学, 環境, 教授 (60104072) ; 佐藤 誠治 大分大学, 工学部, 教授 (70113412)
• キーワード: 開発途上国 / 環境管理 / 工業地開発 / エキスパートシステム / メッシュデータ / 公害防止

研究概要

本研究は、開発途上国への適用を目指した環境管理を考慮した工業地開発計画立案支援エキスパートシステムを構築することを目的としている。本システムは、土地利用計画、交通計画、工業地開発計画、環境管理計画、公害防止計画の5つのサブシステムから構成されている。平成7年度は、主に既往の研究の整理と研究分担者の自国の国レベル、都市レベルでの開発政策や環境政策に関する知識を収集した。また、土地利用計画支援サブシステムに必要なデータの収集、交通計画支援サブシステムに必要な断面交通量の調査、工業地開発計画支援サブシステムのための工業団地の現況調査を行った。
本システムは、環境管理の概念と計画の役割から環境管理支援サブシステムを土地利用、交通計画、工業地開発計画の各立案支援システムに対して最も上位に位置するものとした。そして、日本の環境管理計画を基に導いた知識ベースと推論の流れの概要を提示した。今後、韓国、インドネシアの都市への適用に向けて収集可能なデータの範囲で改良、修正を行う必要がある。
断面交通量調査(韓国:仁川市、木浦市、インドネシア:ウジュンパンダン市、ジョグジャカルタ市)の結果、交通手段は、インドネシアでバイク、ベチャが中心であり、韓国では徒歩が中心であった。今後、道路幅員、建物状況等から地区全体の交通量を推計し、サブシステムへのインプットデータとする。
土地利用データとして収集されたデータは、適用都市におけるメッシュごとの現況用途地域、標高、主要道路網、バスルート、交通ターミナル、行政施設、工場、商業施設、学校である。このデータをメッシュマップとして作成した。さらに、既往の研究から推論の流れを構築し、アウトプットを出力した。このメッシュマップと、現況の土地利用との比較から、今後、推論の修正を行う必要がある。

研究成果

• [文献書誌] 原田拓郎・萩島哲・佐藤誠治・菅原辰幸,黒瀬重幸・大貝彰・鵤心治・大島孝治,兪憲錫・岩瀬禎司・李東培・金龍河,朴鐘ちょる・金益煥・アナントユドノ: "土地利用構想エキスパートシステム構築のためのデータ収集-環境管理を考慮した工業地開発計画立案支援エキスパートシステムの途上国への適用" 日本建築学会中国・九州支部研究報告集(96年3月). 発表予定.
• [文献書誌] 兪憲錫・萩島哲・佐藤誠治・菅原辰幸、黒瀬重幸・大貝彰・鵤心治・大島孝治、原田拓郎・岩瀬禎司・李東培・金龍河、朴鐘ちょる・金益煥・アナントユドノ: "土地利用構想エキスパートシステム構築のための基礎的研究-環境管理を考慮した工業地開発計画立案支援エキスパートシステムの途上国への適用" 日本建築学会中国・九州支部研究報告集(96年3月). 発表予定.
• [文献書誌] 叶谷裕孝・萩島哲・佐藤誠治・菅原辰幸、黒瀬重幸・大貝彰・鵤心治・李東培、金龍河・朴鐘ちょる・金益煥・アナントユドノ: "環境管理支援サブシステム構築のための既往環境管理計画の整理と知識ベースのモデル化-環境管理を考慮した工業地開発計画立案支援エキスパートシステムの途上国への適用" 日本建築学会中国・九州支部研究報告集(96年3月). 発表予定.
• [文献書誌] 黒瀬重幸・萩島哲・佐藤誠治・菅原辰幸、大貝彰・鵤心治・大島孝治・李東培、金龍河・朴鐘ちょる・金益煥・アナントユドノ: "インドネシアと韓国の中心商業地における街路断面交通量調査-環境管理を考慮した工業地開発計画立案支援エキスパートシステムの途上国への適用" 日本建築学会中国・九州支部研究報告集(96年3月). 発表予定.