研究課題/領域番号 |
07044166
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
宮本 徹 日本大学, 理工学部, 教授 (10059256)
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研究分担者 |
SCHLAPTSEVA アラー 工業ガラス研究所, 主任研究員
KANTSYREV V. 工業ガラス研究所, 研究室長
高杉 恵一 日本大学, 理工学部, 講師 (50187952)
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キーワード | Z-pinch / Gas-puff Z-pinch / Soft X ray / Spectral analysis / Capillary convertor |
研究概要 |
本年度はV.Kantsyrev氏が平成8年1-2月に日本大学を訪問し、ガスパフZピンチから放射される軟X線を、持参した観測器により観測し、以下の結果をえた。 (1)軟X用多層膜を45Aの狭帯域反射凹面ミラーとして用い、ガスパフZピンチプラズマの像を観測した。またこの多層膜を結晶の代わりに用い、発光源のスペクトル観測を行った。その結果、通常の回折格子を用いたときと異なり、波長のスペクトラム解析と同時に発光源の一次元的な空間分布の観測も可能なことが明らかにされた。結果は、今年(平成8年)9月に名古屋で開催されるICPP国際会議で報告する予定である。 (2)Capillary converterを用いた観測では、当初の予想通り、converterを通すことにより硬X線成分を除き、軟X線の観測を行う方法となりうることが示された。ただKantsyrev氏の用意してきたconverterは径が小さかったため像が小さく、実際の観測のためには不十分であった。次回は太いconverterを準備することにしている。 (3)軟X線用の結晶分光器を用いた実験では、1つのデーターを得るため100回以上の放電が必要であったこともあり、また実験時間が限られていたこともあり、一応の予備的な結果を得るという段階に止まった。今後Kantsyrev氏の指導の下で、同様の結晶分光器を製作することになっている。 猶この共同研究を実施するに当たり、V.Kantsyrev、A.Schlaptseva両氏が突然米国Nevada大学に招かれるという、申請時に予想できなかった事情が生じた。Kantsyrev氏を日大に招いて行う上記の実験は予定通りに実施できたが、その他の計画は修正を余儀なくされた。平成7年夏に予定していた計画は平成8年3月に変更する等、実施時期、内容等を若干変更して実行する。
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