研究課題/領域番号 |
07044182
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
舘 鄰 東京大学, 農学部, 教授 (30011711)
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研究分担者 |
KACHEL Goldm イスラエル国, ワイツマン科学研究所, 講師
UREIL Zor イスラエル国, ワイツマン科学研究所, 教授
AHUVA Knyszi イスラエル国, ワイツマン科学研究所, 助手
東條 英昭 東京大学, 農学部, 助教授 (20041668)
高橋 迪雄 東京大学, 農学部, 教授 (30011943)
林 良博 東京大学, 農学部, 教授 (90092303)
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キーワード | マクロファージ / トロフォブラスト / 胎盤 / シバヤギ / 子宮上皮細胞 / トランスジェニック / MMP / MAPキナーゼ |
研究概要 |
1995年度には、当初の実験計画に沿って以下のような研究実績が挙げられた。1)ヤギ妊娠子宮内膜上皮細胞、線維芽細胞、マクロファージ、トロフォブラストの単離、培養法の確立を試み、イスラエルから来日した、Ajuva Knyszynski博士の努力により、宮内膜上皮細胞、ならびに、トロフォブラスト細胞については、クローニングを行った培養細胞株が樹立できた。日本側で、培養細胞としての性質を解析した後、日本側の舘、東條がイスラエルを訪問した際に持参し、イスラエル側で培養可能であることを確認した。日本側では、さらに培養細胞の性質を、特に、サイトカンやマクロファージの生産するモノカインに注目して、解析を継続している。また、イスラエル側では、先方の実験分担項目である、反応性酸素(reactive oxygen species:ROS)生成、PKC活性化、タンパク質チロシンリン酸化/脱リン酸化、MAPキナーゼのシグナルトランスダクションについて、共培養系を用いるなどして、着床反応における細胞の活性化の観点から、解析を進める実験に着手している。マクロファージについては、平成7年度には、適当な培養細胞系の樹立には至らなかったが、平成8年度には、Knyszinski博士、Goldman博士の来日を仰ぎ、樹立に再挑戦する。2)着床期子宮、ならびにトロフォブラストにおける各種MMP(MT-MMP、MMP-1,2,9,11など)TIMP-1,2の発現 動態との関係を解析した結果、MMP-11、MT-MMPについて、極めて興味深い結果が得られつつある。特に、MT-MMPについては、細胞接着による発現制御機構の存在が明らかにされ、細胞生物学上、極めて重要な成果を挙げることができた。さらに、平成8年度には、マクロファージの培養系の樹立を図ると同時に、最終的な目的である、家畜における形質転換動物作出への応用に向けて、研究を一層強力に推進し、卵巣のin vitro培養系、トランスジェニックヤギ作出技術との関連についても、イスラエル側と情報交換、共同実験を行う計画である。
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