研究課題/領域番号 |
07044196
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
阪井 康能 京都大学, 農学部, 助教授 (60202082)
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研究分担者 |
グッドマン ジョエル M テキサス大学, サウスウエスタン医学センター, 助教授
加藤 暢夫 京都大学, 農学部, 教授 (50026556)
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キーワード | Candida boidinii / Saccharomyces cerevisiae / Peroxisome / Pmp30 / Pmp27 / Pmp47 |
研究概要 |
ペルオキシソームは全ての真核生物に存在する細胞内小器官で脂肪酸・コレステロール・アミノ酸代謝など重要な代謝機能が知られている。ペルオキシソーム膜蛋白質(PMP)の機能及びそのペルオキシソームへのソーティング機構を解明する事を最終目標として、モデル生物として酵母を用いた実験系により生化学的・細胞生物学的な解析を行った。 まず、Pmp47及びPmp20についてNothern・Western解析及びプロモーターをレポーター遺伝子に連結し、mRNA及びタンパク質レベルでの制御機構をマトリクス酵素の解析結果と比較することにより検定した結果、マトリクス酵素の発現に先んじて、PMPの発現が観察され、この発現制御がプロモーターレベルで行われていることを明らかにした。またPMP20、PMP30、PMP47遺伝子をクローニングしてその遺伝子破壊株を作成し、特にPMP30破壊株(pmp30Δ)についての知見を得た。 pmp30Δ株はメタノールには生育できなかったものの、オレイン酸・D-アラニンを炭素源として生育できたことから、少なくともペルオキシソーム形成についての異常は起こっていないことがわかった。電子顕微鏡観察により、ペルオキシソームの形態に大きな変化が見られた。オレイン酸・メタノールどちらの培地においてもペルオキシソームの細胞当たりの数が減少しており、またその形状も異常な球形をしていた。特に、オレイン酸で生育させた時には、そのサイズは4から5倍になっている巨大なペルオキシソームが形成されていた。また、S.cerevisiaePMP27遺伝子と真にホモログ遺伝子であることを両宿主を用いた相補実験を行うことにより確認した。現在、C.boidinii pmp47Δについても詳しい検討を行っている。
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