研究分担者 |
FOKIN Sergei サンクトペテルブルグ大学, 生物学部, 研究員
SKOBLO Inna サンクトペテルブルグ大学, 生物学部, 研究員
RAUTIAN Mari サンクトペテルブルグ大学, 生物学部, 研究員
OSSIPOV Dmit サンクトペテルブルグ大学, 生物学部, 教授
BRIGGE Theod シュツッツガルト大学, 動物学部, 助手
GORTZ HansーD シュツッツガルト大学, 動物学部, 教授
石川 統 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70012482)
堀 学 山口大学, 理学部, 助手 (00253138)
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研究概要 |
下記のことが明らかになった。 1.ホロスポラオブツサが宿主ゾウリムシの食胞からその細胞質に脱出するためには、食胞膜のV-ATPaseによる食胞内pHの酸性化を必要とすることを明らかにした。 2.増殖型のホロスポラオブツサは低温の4度だけでなく25度でも宿主の生存と細胞分裂速度を高めることを明らかにした。 3.ホロスポラオブツサは、増殖型から感染型に分化する時に、過剰合成した細胞壁物質(IR-4-1抗原)を菌体外に分泌して大核膜に沈着させ、核膜の物質透過性を阻害して宿主を殺害し、これによって宿主外に脱出していることを明らかにした。IR-4-1抗原を持たない突然変異株の感染型は宿主を殺害できなかった。 4.ホロスポラオブツサのストレスタンパク質のgroESとgroELの遺伝子をクローニングした。 5.ホロスポラオブツサの感染型特異的4.5Kタンパク質を精製し、全アミノ酸配列の決定と遺伝子のクローニングを行った。免疫電顕は、抗原がオブツサのペリプラズムに存在することを示し,cDNAを使ったノーザンブロットは増殖型から感染型への分化途中で転写が開始し完了することを示した。 6.ゾウリムシのアクチンに対する抗体を使った間接蛍光抗体法と2次元電気泳動のイムノブロットは、ホロスポラオブツサが、この抗体と反応するタンパク質を持つことを示した。 7.パルスフィールド電気泳動によるH.undulata,H obtusa,H.rectaのゲノムサイズは、1800、1740,1800kbpで、H obtusaのAT%は80であることが明らかになった。
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