研究分担者 |
BLITTERSWIJK ヴァン オランダ癌研究所, 生化学部門, 部長
GLOMSET John ワシントン大学, 医学部, 教授
阪上 洋行 東北大学, 医学部, 助手 (90261528)
後藤 薫 東北大学, 医学部, 助教授 (30234975)
加納 英雄 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70045475)
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研究概要 |
昨年度の実績を踏まえ,ジアシルグリセロール(DG)キナーゼに関しては,研究分担者の後藤薫が同じくグロムセット教授の研究室に出張滞在して,アラキドン酸特異DGキナーゼの分子特性を明らかにすべく,共同研究を遂行した.その脳と網膜での遺伝子発現局在を明らかにして,第102回日本解剖学会総会にて連名で発表予定である.分担者のvan Blitterswijk博士は来仙して当研究室に滞在して,持参した彼が発見したヒトの新DGキナーゼ分子のcDNAを用いて,その脳内発現局在を当研究室で解析して所見を得て,J.Biol.Chem.に連名で論文を投稿して受理された.分担者の加納英雄はヒトでの新DGキナーゼ分子とホスファチジン酸ホスファターゼII型分子とを発見してJ.Biol.Chem.に発表し,その結果と当研究室での成果との比較検討を行うべく,来仙してセミナーを行った.研究代表者の近藤はヨーロッパ4箇所とアメリカ2箇所の研究室を訪れて,セミナーをおこなって所見の交換検討をし,リピドキナーゼの分子多様性と中枢・末梢性神経における機能的意義に関する新しい研究展開に役立てた.また,イノシトールリン脂質代謝で重要と考えられるホスファチジルイノシトール(PI)4キナーゼの脊椎動物での分子構造と酵素特性および遺伝子発現局在をラット脳を用いて世界で初めて明らかにした.そのうえ,PI3キナーゼの神経細胞での機能的意義を解明すべく,舌下神経切断による発現変動を調べて,術後一過性に発現上昇がおこることを,分担者の阪上が発見して発表した.
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