研究課題/領域番号 |
07044242
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
前田 秀一郎 山梨医科大学, 医学部, 教授 (10117244)
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研究分担者 |
EPISKOPOU V. 王立医科大学院大学, マウス発生学研究室, 室長
SARAIVA M.J. ポルト大学, 医科学研究所, 教授
BUXBAUM J.N. ニューヨーク大学, 医学部, 教授
COSTANTINI F コロンビア大学, 医学部, 教授
GOTTESMAN M. コロンビア大学, 癌研究所, 所長
島田 和典 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (40037354)
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キーワード | アミロイドーシス / トランスサイレチン / 疾患モデルマウス / 家族性アミロイドポリニューロパチー / ジーンターゲッティング / 胚幹細胞 / 血清アミロイドP成分 / トランスジェニックマウス |
研究概要 |
1,ジーンターゲッティング法で作製した無トランスサイレチン(TTR)マウスに家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)の原因となるヒト変異ttr遺伝子を導入する方法で作製したFAPホモ接合体症例のモデルマウスを用いて、マウス内在性の正常TTRはヒト異型TTRから成るアミロイドの沈着に影響しないこと、ヒト異型TTRは、甲状腺ホルモンT4やレチノール結合蛋白質と結合する能力を有すること、またこの疾患モデルマウス血中にはマウス正常TTR単量体とヒト異型TTR単量体とから成るヘテロTTR四量体が存在することを明らかにした。 2,種々のアミロイドーシスで沈着する異なるアミロイドに共通の微量構成成分、血清アミロイドp成分(SAP)がアミロイドーシスの発症にどう関与するかを明らかにするために、ジーンターゲッティング法で、SAPを完全に欠損した変異マウス株を作製し、この無SAPマウスに対照野生型マウス同様にAAアミロイドーシスを惹起し得るかどうかを調べた。この結果、SAPはAAアミロイドの沈着に必須では無いことを見出した。現在、SAPがアミロイドの沈着を促進するか否かを明らかにするため、無SAPマウス及び対照マウスにつき経時的に、AAアミロイドの沈着程度を比較解析している。 3,ジーンターゲッティング法を用いて、内在性ttr遺伝子にヒトで第1.型FAPの病因となる点変異のみをもたせたマウスES細胞を用い、キメラマウスを作製した。生殖系列に目的の変異をもつキメラマウスが得られれば、FAPの病因となる点変異のみをもつマウス株の作製を目指す。 4,若年発症の劇症型FAPを惹起するPro55変異をもつヒトのttr遺伝子DNA断片を単離した。今後、この変異遺伝子を運ぶトランスジェニックマウスを作製する。
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