研究課題/領域番号 |
07044251
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
家森 幸男 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (80025600)
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研究分担者 |
李 一飛 広東心血管病研究所, 教授
森口 幸雄 南リオグランデカトリック大学, 教授
平良 一彦 琉球大学, 教育学部, 教授
澤村 誠 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 助手 (00187303)
奈良 安雄 東亜大学, 大学院・応用生命科学専攻, 教授 (80116417)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 循環器疾患 / 長寿 / 遺伝 / 栄養 / ハワイ在住日系人 / ブラジル在住日系人 / 脳卒中易発症ラット(SHRSP) / 食塩 |
研究概要 |
本研究代表者が過去15年間をかけ世界25カ国、60地域での循環器疾患と栄養に関する国際共同研究(CARDIACStudy)により、平均寿命は心筋梗塞や脳卒中の死亡率と有意の逆の相関を示すこと、また前者は魚介類の摂取指標である24時間尿中タウリン量や血液燐脂質中n-3脂肪酸と逆相関、後者は尿中ナトリウム、ナトリウム/カリウム比と正相関することから、これらの栄養因子が循環器疾患の死亡率を介して長寿決定の要因となること、一方、脳卒中ラット(SHRSP)などの循環器疾患モデルで食塩感受性高血圧などの遺伝子マーカーを見出しており、長寿を支える遺伝・環境要因を明らかにするため沖縄出身という遺伝は同一で環境が著しく変化し、平均寿命ものびたハワイ在住日系人と逆にそれが短縮したブラジル在住日系人を調査し、ブラジル日系人では魚介類摂取が最低で食塩と脂肪摂取が多く心筋梗塞が多発して短命になっており、一方、ハワイの日系人では食塩は少なく脂肪摂取は多めであるが、魚介類も比較的よく摂って世界一の長寿に日本人の中で最も早く到達したことを明らかにした。さらにブラジルの日系人集団で、日本食の中の長寿の栄養因子で介入試験を実施し、高血圧、高脂血症、糖尿病のコントロールが可能であることを示した。すなわち、長寿に関しては、たとえ心筋梗塞や脳卒中を多発する遺伝要因を有していても栄養による積極的な介入試験を実施することによりこれらの生活習慣病の予防が可能であることを証明し、栄養因子の改善ですこやかな長寿を実現出来ることを示した。
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