研究課題
1)マウスライブラリーからα6(IV)cDNAの重複クローンを得、マウスα6(IV)ポリペプチドの全一次構造を決定することができ、他のα鎖との比較を行った。2)マウスα6(IV)ポリペプチドのアミノ酸配列より特異抗体を作成し、マウスにおいてもヒトと同じようなα6(IV)ポリペプチドの組織分布を示すかどうかについて検索したところ、基本的にはヒトの分布と類似していた。但し局所においては、例えば腎糸球体基底膜等においては多少の分布の相違が観察された。また、他のa鎖との対照的な発現の違いは顕著であった。さらには、対となる遺伝子cold4Al/col42、col4A3/col4a4、col4A5/col4a6については、いくつかの臓器と遺伝子対を除けば、各々同調的な発現様式が観察された。3)マウスα6(IV)遺伝子の解析を進めたところ、エクソン31の択一的スプライシングが起こっていることを突き止めた。現在この択一的スプライシングが組織特異的に生じている現象か否かを検証している。4)ノックアウトマウス作成のため、マウス遺伝子断片よりエクソン2を除き、変りにNeo^R遺伝子を挿入したコンストラクトを構築した。ホモロガスリコンビネーションによってコンストラクトの導入された幹細胞を選択した。このような幹細胞を胚盤胞に注入することによりキメラマウスを作成することが出来た。現在ヘテロ及びホモ接合体におけるCol4a6遺伝子発現停止と形質変化の関係の検索を進めている。
すべて その他
すべて 文献書誌 (8件)