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1995 年度 研究成果報告書概要

グローバル教育における国際比較実践授業研究-通信機器を活用した学級間リンケイジによる児童の情報交換授業研究-

研究課題

研究課題/領域番号 07045005
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分大学協力
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

濱名 外喜男  兵庫教育大学, 学校教育研究センター・センター長 (学校教育学部)教授 (70084134)

研究分担者 HOGGE James  ヴァンダービルト大学, ピーボディ教育学部, 教授
DUNLAP Willi  ウィスコンシン大学, オークレア校教育学部, 教授
金 徳萬  ソウル教育大學校, 名誉教授
洪 吉錫  大邱教育大學校, 名誉教授
寺岡 敏郎  兵庫教育大学。学校教育学部, 教授 (付属小学校長 (80125137)
佐藤 光  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (情報処理セン (50011672)
細谷 安彦  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (付属中学校長 (20108913)
辻 弘  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (50040910)
森廣 浩一郎  兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 助手 (40263412)
鈴木 正敏  兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 講師 (90273820)
長澤 憲保  兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (60228004)
古川 雅文  兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (80153518)
長瀬 久明  兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (10127269)
渡邊 裕子  兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (10210957)
成田 滋  兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 教授 (10172587)
長石 敦  兵庫教育大学, 学校教育研究センター, 教授 (20125256)
KIM Duk-man  Seoul National University of Education
HONG Gil-suk  Taegu National University of Education
研究期間 (年度) 1995
キーワードグローバル教育 / 国際理解教育 / インターネット / 授業実践 / 電子メール / コンピューター・ネットワーク
研究概要

1.平成7年度の研究課題
先行研究 「グローバル教育における国際比較実践授業研究」 (平成6年度) において実践された生徒同士の情報交換は、主にビデオテープを中心としたものであり、交換の頻度が限られたものであったが、本年度ではコンピューターによるネットワーク通信網を利用して、さらに双方向性の強い相互作用を伴った実践を行うこととした。それには現在整備されつつあるインターネットを利用し、文字および画像を使用して情報交換することを計画した。
2.授業実践ならびに調査対象
設定した調査フィールドは、日本 : 兵庫教育大学附属小学校、同中学校、韓国 : ソウル教育大学校附属国民学校、ポハン製鉄西小学校、米国 : ウィスコンシン州 ノースウッズ小学校、ノーススター中学校、テネシー州 ストーナー・クリーク小学校、イ-キン小学校、サウスサイド中学校、デュポン-ヘッドレイ中学校であった。
3.実践ならびに調査方法
まず研究に先だち、兵庫教育大学において全体会議が開かれ、インターネットを利用した交換授業がどのようなものであるべきかが議論された。そこではまずお互い同士が知り合うこと、そして児童生徒の興味を中心として、情報の交換をし合うことが決められた。
日本からは米国の年度初頭に合わせて研究分担者ならびに協力者が派遣され、各国の学校でのコンピューター・ネットワークの利用状況、それに伴う交換実践の可能性を調査した。
兵庫教育大学附属小・中学校ではそれぞれがインターネット上のワールド・ワイド・ウェブ (WWW) でホームページ (テキスト・画像・音声などを一覧できる情報データベース)を作成した。参加中学生は個人で英語を使用してホームページを作成し、さらに英文でのメッセージを電子メールを通じて送信した。
4.実践ならびに調査結果
調査の結果、インターネットに接続が可能なのは韓国のソウル教育大学校附属国民学校をのぞくすべての学校であった。そのうち電子メールならびにワールド・ワイド・ウェブ (WWW) を直接使用可能なものはイ-キン小学校ならびにデュポン-ヘッドレイ中学校であった。その他の学校では電子メールのみが使用可能であり、WWWについては姉妹大学よりデータを物理的に運ぶことになった。
参加校のうち実際にコンピューターによる交信を実施できたのは、ノースウッズ小学校、イ-キン小学校、ノーススター中学校、デュポン-ヘッドレイ中学校であった。これらの学校の児童生徒たちは、日本側の作成したホームページを見るとともに電子メールを受け取り、特定の児童生徒に対して返事を書くことによって交信を続け、現在もそれが継続している。この双方向通信によって、日本の小学生は相手国の文化に対する興味を一層深めると同時にネットワーク通信そのものにも関心を示した。さらに日本の中学生はそれに加えて、英語を単なる教科としてではなく、コミュニケーションの道具として実際に役立つものと認識しはじめた。
問題点としてあがったのは、
1) 小学校段階では、言語の壁があるために直接コミュニケーションができず、教師の負担となったために円滑な情報交換をするに至らなかった。
2) 個人対個人の友好を深めるために、写真を掲載しようとしたところ、アメリカのウィスコンシン州の参加校からネットワーク犯罪 (身元が判明することによる誘拐など) のおそれがあるとして実現しなかった。
3) 児童生徒の身近な興味関心をもとにして情報交換をすることにしたが、説明不足等により内容が異文化間でも興味を喚起するようなものになりえず、継続した交流になりにくかったものも多かった。
今後の課題としては、コンピューター・ネットワークを利用した双方向通信の特性と可能性をさらに探り、既存のカリキュラムとの融合が計られるようにする必要があると考えられる。

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公開日: 1997-03-04  

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