研究分担者 |
NAMUCHAI Tha メジョー大学, 農学部, 助教授
AHNON Tiangt メジョー大学, 農学部, 助教授
儀間 敏彦 九州東海大学, 工学部, 講師 (10279383)
鈴木 康夫 九州東海大学, 工学部, 助教授 (80187773)
高木 一郎 九州東海大学, 工学部, 教授 (90226746)
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研究概要 |
タイ国北西部地域を対象にして産業構造並びに流通構造の解明をはかるとともに、地域経済発展理論のモデルとして都市部と農村部における労働者と資本の移動に関する計量モデルを構築して数値解析を試み、都市部と農村部の所得格差の変化を計量した。 農業構造については、パヤオ県サクロー村を、山岳民族居留地域については山村開発地域(Royal Project)を選定して調査を行った。山地の山岳民族地域では、自給的な焼畑農業と換金作物であるケシ栽培が行われていたが、商品経済の浸透と共に温帯野菜、花卉、温帯果実などの商業的作物の生産地域に転換している。また,タイ北西部農村ではロンガーン(竜眼)などの果実類、香辛料、野菜類作などの商業的農業が発展してきた。しかし、農産物の流通機構は中間商人の支配下にあって、農家段階では中間商人に対する交渉力を持っていない。 タイ国経済及び教育は,バンコクとその他の地域との格差は大きなものがある.研究対象のチェンマイ地域はタイ国第2の都市であるが,この例外ではない.今回の研究においては,経済開発が地域の環境破壊を起さず,持続可能な経済成長ををなし得るかについて経済政策と教育政策の見地から追求した. タイ国北西部における地域経済の持続可能な発展のための政策的課題およびキーワードとし,「政策と地域形成」「教育と人材の育成」「定住と再生産」の3つを指摘できる.農工並進型の持続可能な発展を実現するための現実的課題としてさらに,チェンマイを中核とする圏域内の市場拡大,首都バンコックおよび海外市場のシェア拡大,生産流通機構の再編・組織化が指摘できる.これら政策的・現実的課題をクリアすることが現状の地域経済の停滞を打開する鍵になるものと思われる.
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