研究分担者 |
KWON Sung Ta 延世大学, 理学部, 助教授
MOON Hisoo 延世大学, 理学部, 助教授
YU Kang Min 延世大学, 理学部, 教授
野村 律夫 島根大学, 教育学部, 助教授 (30144687)
高安 克巳 島根大学, 汽水域研究センター, 教授 (00127490)
大平 寛人 島根大学, 総合理工学部, 助手 (60273918)
ROSER Barry 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (10281148)
石賀 裕明 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (80183002)
赤坂 正秀 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20202509)
山内 靖喜 島根大学, 総合理工学部, 教授 (70032612)
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研究概要 |
大田-春川地域に分布する花崗岩類のうち,コーチャン花崗岩体,ガジヨ花崗岩体,ハワン花崗岩体の岩相区分を明らかにし,岩石のNd-Sm系,Rb-Sr系の分析を行なった.これらの岩体のRb-Sr年代はいずれも86〜87Maを示し,Sr初生値は0.70502〜0.70505と分析された.年代学的,同位体的見地から,この値は西南日本山陽帯の広島花崗岩と同一のものであると考えられる.前年度に測定を行なった光州花崗岩類もほぼ同一の年代値,Sr初生値を示しており,韓半島西部〜西南日本ににいたる同時期の火成活動の存在が明らかとなった.また韓半島の南西部である慶尚盆地内部の花崗岩の年代はやや若く,Sr初生値は0.705よりも低いことがわかった.このことから75Ma以降の火成活動は,韓半島では慶尚盆地(南東部)に向かって移動したことが推定された. 同時期の西南日本における火成活動は,山陰地域に向かって移動したことが明らかとなっており,今回の分析結果を考慮すれば,東アジアにおける白亜紀-新第三紀にかけての火成活動が大局的には時代とともに現代の日本海に向かって収束したこというような時空的変遷が示唆される. 一方,地表踏査上の大きな成果は,慶尚盆地を規制する不整合面のγ線調査の結果,これまで不整合とされていた地質境界が大規模な断層であることが明らかとなった.すなわちの当時の慶尚盆地が陥没により形成された海域であることが明らかとなった。堆積岩の化学分析については,蛍光x線による微量元素分析,硫黄,全有機炭素量などの結果などをもとに,現在解析を進めている.
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