研究課題
今年度は、電力設備近傍の電界・磁界の測定、電界・磁界の時間積分値を設計と試作、および小生物への商用周波磁界の影響に関する実験を実施した。成果を以下に示す。1.日本およびインドネシア国内の500kV変電所近傍の電界・磁界の瞬時値を測定し解析した。その結果、インドネシア国内の電力設備近傍の商用周波電界・磁界の瞬時値は、日本国内の値と比べてやや大きいが、国際的なガイドラインの値よりは小さいことがわかった。2.日本およびインドネシア国内の275〜500kV送電線下の電界・磁界の瞬時値を測定・解析し、上記1と同様の結果を得た。電界・磁界の計算値を測定値と比較したところ、両者は良く一致することが判明した。3.磁界の時間積分値を測定するメータを設計・試作した。本メータは、十分な性能を有することが確認された。4.電界の時間積分値を測定するメータを設計・試作した。現在性能評価を実施中であるが、これまでのところほぼ満足できる結果を得た。5.ショウジョウバエの寿命および遺伝に及ぼす商用周波磁界の影響を実験で調べた。現在までのところ、600Gauss、30Gaussの商用周波磁界は、ショウジョウバエの寿命や遺伝に影響を及ぼさないことがわかった。
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