研究課題
国際学術研究
「渦流れの機構」を、実験及び理論の両面から総合的に追究することを意図して、研究者各自の研究と共同研究とを適度にミックスさせた協力研究として立案し、3年間にわたり実施した。本年度の研究実績の主なものは以下の通りである。1.共同研究プロジェクトとした、壁からの低速ジェットにより誘起された縦渦の挙動を解明する実験的研究に関しては、円管内および円すいディフューザ内で3次元熱線流速計を用いて実施した。後者の場合には渦の減衰が一様ではないことが確認された。この縦渦の剥離制御への応用についても14度円すいディフューザを用いて実験的に調べ、その有用性とともにジェット吹き込み条件についてもある程度明らかにできた。2.ジェットにより管壁近傍に誘起される縦渦の数値シミュレーションについても両大学で取り組み、粗い計算格子でも縦渦の発生をとらえることができた。ただし、今後さらなる改良を進める必要がある。3.管内旋回流中の渦心の挙動についても共同研究を進め、ら旋渦心の準3次元数学モデルを導入して、周方向速度のみならず軸方向速度についても計算できることを示し、実験との比較からその有用性を明らかにした。4.壁近傍の渦流等から生ずる壁面変動圧力場を調べるために感圧導電ゴムによる計測法を開発した。今後の応用が期待されるものである。5.ターボポンプ内非定常流れの解析についても、渦法等が応用され一定の進展があった。
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