研究課題/領域番号 |
07045031
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
藤田 昌大 熊本大学, 工学部, 教授 (20040389)
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研究分担者 |
邵 丙ふぁん 中国科学院力学研究所, 教授
伊東 繁 熊本大学, 工学部, 助教授 (80069567)
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キーワード | 爆薬 / 合成 / 分級 / 焼結 / 研磨 / 高温衝撃 / 消音 |
研究概要 |
平成9年度研究計画のうち、従来の爆発合成実験装置に、新たに設計製作した消音設備を配備した。その結果、隣地境界での騒音を85db以下まで軽減することが可能となり、本装置を用いた月産10万カラットの実機製造試験を、1998年4月に開始し、10月には実機稼働を始める計画が決定した。この消音設備の開発によって、ダイヤモンド粉末の大規模生産が可能となった。 また実機稼働にともなって、衝撃ダイヤモンドの大規模酸処理、分級処理等の化学処理システムや、公害処理施設等の設計にかかれるようになり、最終的には、月産10万カラット生産体制の総合的な確立を行う予定である。 熊本大学では藤田を主として、ダイヤモンド粉末の高温衝撃固化実験を行ってきた。この実験の大きな特長は、ダイヤモンド粉末に高温(真空中でおよそ1000℃程度)をかけ、ダイヤモンド粒子の塑性変形能を低下させ、爆薬の爆轟によって発生した超高圧で粘結剤を用いずに直接固化させようとするものである。本年度は、高性能爆薬(爆速8.5km/sec)のHMX系爆薬を用いて衝撃固化実験を試み、極めて良好な結果を得た。この成果は平成9年10月、熊本大学にて開催された「衝撃・衝撃波および超高圧現象とその応用に関する国際ワークショップ」にて公表された。 精製・分級されたダイヤモンドを用いた各種素材の研磨特性については、実験についたばかりである。現在のところ、ハードディスクの素材であるアルミニウム合金材料の加工は少し難点が認められるが、超硬鋼の研磨には極めて良い特性を示している。 論文等への発表は1998年度中に行う予定である。
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