• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

骨セメントに関する生体材料学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07045046
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

今井 庸二  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50013975)

研究分担者 GRANT Mary  ストラスクライド大学, バイオエンジニアリングユニット, 講師
COURTNEY Jam  ストラスクライド大学, バイオエンジニアリングユニット, 教授
BARBENEL Jos  ストラスクライド大学, バイオエンジニアリングユニット, 教授
高久田 和夫  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (70108223)
宮入 裕夫  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (50013892)
キーワード骨セメント / メチルメタクリレート / MMA / 残留モノマー
研究概要

今年度新たに英国側から提供された,4名の患者から手術後3.3〜7.7年で摘出された骨セメント試料8検体(各患者につき異なる部位から2検体を採取)について,日本側で分析を行った.まず,骨セメント中に残留するメチルメタクリレートモノマーの定量を昨年と同様に高速液体クロマトグラフ法で行った.残留モノマー量は,検出できなかった2検体を除き,0.1〜1.4%の範囲であり,インプラント期間よりも,セメントの硬化状態,厚みの影響が大きい傾向にあった.こうした傾向,及びサイズ排除クロマトグラフ法による分子量測定,示差走査熱量分析法によるガラス転移温度測定などの結果から,残留モノマー量は手術時のセメントの硬化状態の影響を強く受けることが推定された.
残留モノマーの測定と平行して,骨セメント中の残留モノマーを減少させるような新しい骨セメントの試作を日本側が行い,その生体適合性試験を英国側が行った.市販の骨セメントを利用してそれにフッ素系ポリマーを配合して改質したところ,残留モノマーが3.5%から2.9%に減少した.一方,フッ素系ポリマー配合前後の硬化物について,線維芽細胞,3T3細胞,THO細胞を用いて,MTT試験,ALP活性試験,細胞増殖試験,グルタチオン(GSH)含有試験を行い,生体適合性の評価を行った.細胞の中では,THO細胞の感受性が最も高かった.そのTHO細胞を用いた場合,フッ素系ポリマーの配合により,対照値に比べ,MTT試験では88%が66%に,ALP活性試験では96%が85%となって,やや細胞毒性が強くなった.細胞増殖及びGSHへの影響はフッ素系ポリマー無配合の方がやや強かった.

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi