研究概要 |
平成7年度は、下記の遺跡と各種の探査実験を実施した。 1 岐阜県江馬氏館跡(中世城館、14から15世紀) 平成7年度には、城館跡の門跡での遺跡探査を実施した。 門跡の場合、踏み締め遺構であることが、確実であるので、ここで電気探査(RM-15,平成5年度購入)と強制電極法(DZD-2,平成6年購入)によって、昨年同様表土掘削以前、以降、埋め戻し後、の3回に分けて探査を実施した。その結果、門前の道路遺構部分が比抵抗が高くなって検出された。 2 富山大学周辺での焼成実験 富山大学周辺の火山灰層の上面によって、焼成実験を行ない、プロトン全磁力探査・クラクスゲート磁気探査・電気探査・電磁探査・帯磁率測定を実施した。今年度の特徴は、さらに、光学的・化学的分析を実施したことである。その結果、被熱部分の鉱物組成の変化は顕著であり、火山灰土層においても、帯磁率の変化がけんちょであることが判明した。 今年度は、いままで開発した手法、遺跡探査の手法、岩石磁気学の手法、物理化学的手法、など被熱遺構に関してはおおよそ出そろった感があり、今後実際の多くの遺跡に応用していくことが肝要と考えられる。
|