研究課題/領域番号 |
07206109
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
皆川 修吾 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (60121472)
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研究分担者 |
木戸 蓊 神戸学院大学, 法学部, 教授 (30030612)
木村 汎 国際日本文化研究センター, 教授 (80001767)
加藤 九祚 創価大学, 文学部, 教授 (40070718)
川端 香男里 中部大学, 国際関係学部, 教授 (50000592)
家田 修 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20184369)
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キーワード | 変動 / スラブ・ユーラシア世界 / 自存と共存 |
研究概要 |
ここでスラブ・ユーラシア地域と呼ぶのは旧ソ連・東欧地域であるが、この地域では古代以来、民族の移動や多民族帝国の形成により複雑な社会・民族構成ができあがり、政治・経済・文化の、あらゆる面にわたって複合的な状況が生まれてきた経緯がある。今世紀には、スラブ・ユーラシアは社会主義体制という共通項を持つようになったが、近年この社会主義体制が崩壊し、この地域では多くの変革が試みられている。スラブ・ユーラシアという地域空間は文明交流圏であり、西欧諸国の近代化をもとに構築された近代化論の価値基準や尺度のみでこの地域空間の変動を分析できない。この研究ではスラブ・ユーラシア地域に起こった『変動』の意味を分析するために、自存と共存という概念を立て、3つの研究項目、つまり「政沿」(政治システムの変草と地域間関係)、「経済」(経済システムの転換と新経済圏の形成)、「文化・民族」(社会変動と自己認識)にそれぞれ3つの計画研究を配置した。現在進行しつつある変動(mutation,change,and alteration)の研究をした結果、この地域における諸価値体系の断続性連続性及び非連続性、あるいは既存の諸価値体系の分解や再構築、または新たな価値体系の導入などのプロセスが理解出来たと同時に、スラブ・ユーラシア地域全体の意味空間の変動の歴史認識を確認することができた。
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