研究分担者 |
ARMOUR A 慶応義塾大学, 文学部, 助教授 (20202799)
近藤 泰弘 青山学院大学, 文学部, 助教授 (20126064)
石塚 英弘 図書館情報大学, 図書館情報学部, 教授 (50011755)
原 正一郎 国文学研究資料館, 研究情報部, 助教授 (50218616)
丸山 勝巳 国文学研究資料館, 研究情報部, 教授 (60280533)
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研究概要 |
総括班の下で3研究班(調査班,作成班,流通班)を組織し,研究を進めた。調査班は電子化テキストの調査研究を行った。作成班は標準テキストの作成と機能システムの研究開発を進めた。流通班はインターネットによるデータ流通方式を研究し進めた。 本概要では最近急に重要視されてきた情報資源の知的財産権に焦点を当てまとめる。なお,研究成果を逐次掲げることも重要と思われるが,これらはテキスト処理班の研究成果報告書でまとめているので割愛する。 具体的な検討対象の例として国文学分野を考えている。国文学研究における資料,情報,データベースの知的財産権に関わる諸問題について考察した。まず,国文学研究とは何かをまとめ,その過程で用いる様々な国文学研究資料の様相について整理した。国文学研究では諸本の伝来の系譜を知り,テキストを同定し,テキストをヨム。加えて,様々な資料,情報の参照,引用が必要である。 ついで,国文学研究資料の知的財産権に関わる課題の検討を行った。国文学研究資料のデータベースの蓄積が進む過程で,知的財産権に関わる様々な問題が発生している。とりわけ,最近欧州連合を中心に進められているデータベースの投資保護(sui generis right)は,国文学のみならず広く学術研究の一般の分野に大きな影響を及ぼすことが危惧される。 本研究では国文学研究の分野から主たる事例を紹介し,問題解決の方策を探ることを目標としてまとめている。 なお,特筆事項としてHTMLによる古典文学作品データベース配布の方法についての研究成果を得た。従来蓄積を進めてきた古典テキストの公開に向けての試みが成功した。
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