イジングモデル及びグラウバ-モデルについて研究し、混合性、生成作用素のスペクトルギャップについて以下の様な結果を得た。 1)低温における2次元グラウバ-モデルにおいて境界条件における+スピンと-スピンの数の比が1に近く、局所的に見たときのこの比のfluctuationが十分小さい(サイズには無関係)ならば、有限領域Λを正方形にしてZ^2に広げるとき、一辺の長さlに対してこの系のスペクトルギャップがe-^<-cl>のオーダーで消えていくことを示した。 2)一般のd次元イジングモデルにおいて逆温度β>0が臨界温度β_c(逆温度)に対してβ<1/2β_cをみたすか、外部磁場が2d(dは格子の次元)よりも大ならばDobrushin-Shlosmanの意味での混合性が成立することを示した。この議論はシルピンスキーガスケット上のイジングモデルおよびグラウバ-モデルにも適用でき、ここでは上の混合性がパラメータによらず成立すること、またその結果有限系のグラウバ-モデルは系のサイズによらないスペクトルギャップがあることを示した。 更に1)の高次元化やギブス測度の一意性条件を考えている。
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