研究概要 |
今年度は、主に実験設備の整備につとめた。 主要測定装置として、パーキンエルマ-社製Spectrum2000FTIR分光光度計を購入し、近赤外用検知器としてInSbディテクターを、赤外検知器としてTGS、MCT両ディテクターを装着した。ダイヤモンドアンビルセル(DAC)は、X線回折測定、分光測定など多目的に利用できるものを入手し、FTIRの発光測定用光採り入れ口からDACからの赤外発光を導入し、高温高圧下での赤外スペクトルのその場測定を行うことに方針を決めた。 現在は、圧力校正用に用いるルビー蛍光の波長測定もFTIRによって行う測定システムの準備を進めている。具体的には、DAC中のルビーをアルゴンイオンレーザーによって励起し、赤色領域の蛍光を平行光にしたのちFTIRに導入し、近赤外発光測定によって蛍光波長を精密測定するための光学系の設計である。 現段階ではメルトの赤外発光スペクトルには至っていないが、近日中に圧力測定のための光学系は完成し,FTIRによる精密圧力測定が実現するであろう。
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