研究課題/領域番号 |
07215202
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
魚崎 浩平 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)
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研究分担者 |
叶 深 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40250419)
近藤 敏啓 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70240629)
中林 誠一郎 埼玉大学, 理学部, 助教授 (70180346)
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キーワード | ポルフィリン / メルカプトキノン / ヒドロキノン / 自己組織化単分子層 / 光誘起電子移動 / フェロセニルアルカンチオール / 電気化学 / 水晶振動子 / 反射赤外分光法 |
研究概要 |
海面での電子移動の方向制御を目的に、機能分子の固定表面上への高配向性の単分子層の構築を検討している。 本年度は昨年度合成済の光感応性のポリフィリン基、電子伝達体として機能するキノン基及び電極結合能を持つチオール基を連結した分子(I)と生体内酸化還元物質として重要なキノン基を持つアルキルチオール誘導体分子(メルカプトウンデシルヒドロキノン)(II)についてそれぞれの修飾電極の特性評価を詳細に行った。 分子(I)で修飾した電極について、電子受容体としてメチルビオローゲン(MV^<++>)、電子供与体としてEDTAを含む液体中でこの修飾電極を光照射するとキノン基の酸化還元電位より正電位側でアノード光電流が、負電位側でカソード光電流が観察されることは昨年度既に確認済であるが、さらにMV^<++>のみを含む溶液ではカソード光電流のみが、またEDTAのみを含む溶液ではアノード光電流のみが観測されることが明らかとなった。さらに、pHを変化させるとキノン基の酸化還元電位のソフトとともに光電流の符号が変化する電位もシフトし、キノン基が電子の授受を媒介していることが確認された。 分子(II)で修飾した電極について表面反射IR測定を行い、電気化学反応に伴う構造変化を詳細に調べた。ヒドロキノン/キノン基の酸化還元に対応した明確なIRスペクトルが観測された。(II)修飾電極の電気化学特性は不可逆であり、電流ピークに大きな分離が観測されるが、それに対応して電位をパルス後、定常スペクトルになるまでの時間は、より可逆なシステムであるフェロセニルウンデカンチオール単分子層電極の場合に比べてかなり大きかった。 さらにこのほかフェロセニル基をアゾベンゼン基や炭素二重結合とカップリングさせて分子を合成し、種々の刺激による電子移動方向の制御を試みた。
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