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1995 年度 実績報告書

電解生成ゲルミルアニオンおよびシリルアニオンの研究

研究課題

研究課題/領域番号 07215283
研究機関東京工芸大学

研究代表者

岡野 光俊  東京工芸大学, 工学部, 助教授 (30194377)

キーワード電解生成アニオン / バックバイティング / イオンペア / ポリシラン / 電解合成 / NMR / フルオレン
研究概要

四つのテーマについて研究を試みた結果、次の二つのテーマにおいて成果を得ることができた。
1.一般に良く知られた炭素化合物の電解生成アニオンに関する研究。アントラセン、9,10-ジフェニルアントラセン、ペリレン、フルオレン、インデンの電解によりアニオンを生成することができたので、UVおよびNMRを用いた研究を行った。溶媒を変えた実験や温度を変化させた実験において、従来の金属を対カチオンとするアニオンとは異なる結果を得た。アニオンとカチオンとの対の作り方(contact ion pariなど)の観点からデータの解釈を試みているが、さらに詳細な実験を行う必要がある。蛍光を利用した実験や反応性を調べる実験を今後行うべきと考えられる。
2.ポリシランや歩折りゲルマンの合成の過程において見られるバックバイティング現象に関する研究。電気化学的方法がこの現象の解明に適しているという着想に基づき研究を行った結果、多くが明らかとなった。(1)電気化学的なポリシランやポリゲルマンの合成法においてもバックバイティングが起こること、(2)バックバイティングの原因は、アニオンであること。(3)アニオンの攻撃を受けた高分子の分解は速やかであり、他の高分子に影響(電荷の移動など)を与えずにその分子の分子量が完全に低下すること、(4)ジアルキルの高分子よりもフェニル基を含む高分子において、反応が速いこと。(5)ポリゲルマンよりもポリシランにおいての方が遅いこと(当初の予測とは反対の結果となった。)(6)バックバイティテングの反応は、低温において遅くなるので合成の過程においてバックバイティングを抑制し、高分子量体を高収率で得るためには、比較的低い温度での合成が望ましいこと。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Mitsutoshi Okano: "NMR Study on the electrogenerated triphenylmethyl anion" Electrochimica Acta. 40. 2017-2018 (1995)

  • [文献書誌] 岡野光俊: "シグマ共役系高分子" 高分子. 45. 158-162 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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