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1995 年度 実績報告書

誘導結合式・高密度プラズマ堆積プロセスにおけるフリーラジカルの役割と組織制御

研究課題

研究課題/領域番号 07217205
研究機関東京大学

研究代表者

吉田 豊信  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00111477)

キーワードフリーラジカル / 誘導結合式プラズマ / 原子状酸素 / 低圧ICP / プラズマフラッシュ蒸発法 / cBN / 酸化物超伝導体 / QMS‐IEA
研究概要

A.高周波熱プラズマの研究
(1).YBa_2Cu_3O_<7-x>膜の高速堆積
・プラズマフラッシュ蒸発法によるYBa_2Cu_3O_<7-x>膜堆積において、基板-ト-チ間距離、原料供給速度、基板温度をパラメータとしてc軸配向する限界の供給速度を調べた。基板-ト-チ間距離を短くする、即ちOラジカルfluxを多くし、成膜種(クラスター)のサイズを小さくするとc軸配向する限界の供給速度が増大した。また、基板温度530℃でも超伝導膜が得られ、低温堆積が可能となった。
・このような雰囲気での酸化物超伝導体YBCOの成長モードは、条件によりスパイラル成長から2D核生成成長へと変化する。これは、成膜種(クラスター)の大きさの変化により説明できる。
・スパイラル成長時のテラス幅は、基板温度や成長速度を考慮しても、他のプロセスのものと比べ非常に広い。これは、高いOラジカルfluxによるものとも考えられる。
・高速堆積では、堆積速度2mm/minでSrTiO_3単結晶上へYBCO膜がエピタキシャル成長した。また堆積速度0.1mm/minでは半値幅0.1deg以下のロッキングカーブを持つ膜が得られた。
超高速エピタキシャル成長機構の解明
以上より、高周波熱プラズマの高密度ラジカルフラックス及び成膜種のクラスター化を利用した超高速エピタキシャル成長法への基本的知見が得られた。
B.低圧誘導結合式プラズマ(ICP)の研究
(1)低圧ICP‐CVD法によるc‐BN薄膜堆積
・低圧ICPを用いたcBNの低圧気相合成における基板に到達するNラジカルの量及びエネルギー分布をQMS‐IEAを用いて測定した。
・上記Nラジカルの量N/N_2はglow →ICP遷移に伴い急激に増加し2%に達する(基板位置4cm)。
・基板位置8.2cmでは上記Nは検出されなかった。これは再結合による消失と思われる。
・低圧ICPにより合成したcBN膜中の窒化率は1で、上記条件では基板位置に対してほとんど変化しない。
・核生成に必要な条件と膜成長に必要な条件は異なることが判明した、これにより双方の独立した最適化による高品質なcBN膜堆積への可能性を示唆した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Ichiki,S.Amagi,T.Yoshida: "Initial stage of cubic boron nitride film growth from vapor phase" Journal of Applied Physics,Vol79,No7 April 1996,. 79(in press). (1996)

  • [文献書誌] Y.Takamura,K.Hayasaki K.Terashima,T.Yoshida: "The Role of Radiclas and clusters in thermal plama flash evaporation processing" Plasma Chenmistry and Plasma Processing. (in press).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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